セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 当院におけるTelaprevir使用現況(早期治療効果と副作用について) |
演者 | 中谷 泰樹(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科) |
共同演者 | 山下 幸孝(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 上野山 義人(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 浦井 俊二(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 瀬田 剛史(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 赤松 拓司(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 谷口 洋平(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 中村 文保(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 李 宗南(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 三長 孝輔(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 津田 喬之(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 三上 貴生(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 岩上 裕吉(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 信岡 未由(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 太田 彩貴子(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 東 俊二郎(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 野口 未央(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 松本 久和(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科), 籔内 洋平(日本赤十字社和歌山医療センター 消化器内科) |
抄録 | 【目的】2012年11月Protease阻害剤であるTelaprevir(TVR)の使用が認可され、難治性である1b型高ウイルス量C型慢性肝炎に対する飛躍的な治療効果の改善が期待されている。しかしながら治療に伴う貧血や皮疹などの重篤な副作用も報告されている。今回我々は当院における3剤併用療法の現況を報告し、初期治療効果、副作用、投与状況について検討した。【対象】平成24年1月から5月にPEG-IFNα2b・RBV・TVR併用療法を行った35症例(男性29例、女性15例、平均年齢55歳)。前治療歴は、初回治療19例、PEG-IFN・RBV再燃9例、無効4例、不明1例、IFN単独2例。【結果】治療開始12週間経過した症例中12週間完遂できたのは61.9%(13/21例)、そのうち8例はfull dose投与できた。年齢別に見ると、65歳未満の症例ではfull dose完遂率は52.9%、65歳以上では現時点でfull dose完遂症例はなく、ほとんどの症例で減量もしくは投与中止となっている。投与中止した11例のうち、最も多い原因は皮疹4例、次いで貧血3例、倦怠感3例、網膜出血1例であった。皮疹は全体の48%(16/35例)に認め、特に治療開始1週間以内に13例認めた。皮疹Grage3を6例認めたが、そのうち2例はステロイド内服で治療継続可能であった。他の合併症では高尿酸血症が32例、クレアチニン増加Grade1が5例、Grade2を4例認めたが、いずれも対症療法で治療継続可能であった。ウイルス陰性化時期は治療開始1週目で8.8%(4/34例)、4週目78.1%(25/32例)8週目96.2%(25/26例)であった。【結論】TVRのfull dose投与は全体で42.9%、減量しながら12週完遂した症例も60%と低く、特に65歳以上の症例では副作用出現率が高いため、投与の際には注意が必要と思われた。65歳以上でもTVR減量することで65歳未満と同程度の12週完遂率が得られたが、このことがが最終的なSVR率改善に寄与するか否か、今後更なる症例の蓄積、検討が必要である。 |
索引用語 | Telaprevir, C型慢性肝炎 |