セッション情報 研修医発表(卒後2年迄)

タイトル 研58:

高流量酸素投与にて改善した腸管嚢腫様気腫症の1例

演者 名富 久義(那覇市立病院内科)
共同演者 豊見山 良作(那覇市立病院内科), 城間 裕子(那覇市立病院内科), 田端 そうへい(那覇市立病院内科), 西澤 万貴(那覇市立病院内科), 馬渕 仁志(那覇市立病院内科), 宮里 賢(那覇市立病院内科), 仲地 紀哉(那覇市立病院内科), 島尻 博人(那覇市立病院内科), 金城 福則(琉球大学光学医療診療部)
抄録 症例は34歳男性。200X年に大腸ポリープを指摘され、定期検査のため近医で大腸内視鏡検査施行。上行結腸の隆起性病変を指摘され当院紹介となった。前医の病理組織学検査で腫瘍性所見は認めなかった。当院での大腸内視鏡検査では盲腸から上行結腸に表面平滑で粘膜下腫瘍様の軟らかい隆起性病変が多発していた。腹部CTでは盲腸から上行結腸壁に多発する微小な気腫所見あり、腸管嚢腫様気腫症と考えられた。血液検査では抗核抗体など膠原病を示唆する所見は認めなかった。治療として高流量酸素投与(酸素5L/min.を5時間、10日間投与)を行った結果、腹部CTにて上行結腸の気腫所見消失を認め、大腸内視鏡検査でも多発性隆起性病変の消失を認めた。1年後の大腸内視鏡検査でも腸管嚢腫様気腫症の再発を認めず経過良好であった。今回われわれは高流量酸素投与にて改善した腸管嚢腫様気腫症の1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 腸管嚢腫様気腫症, 酸素療法