セッション情報 | 専修医発表(卒後3-5年迄) |
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タイトル | 専57:Peg-IFN + RBV + TPV治療時の腎障害 |
演者 | 黒川 美穂(国立病院機構九州医療センター 消化器内科・臨床研究センター) |
共同演者 | 国府島 庸之(国立病院機構九州医療センター 消化器内科・臨床研究センター), 岩田 真悠子(国立病院機構九州医療センター 消化器内科・臨床研究センター), 中村 吏(国立病院機構九州医療センター 消化器内科・臨床研究センター), 吉本 剛志(国立病院機構九州医療センター 消化器内科・臨床研究センター), 福嶋 伸良(国立病院機構九州医療センター 消化器内科・臨床研究センター), 福泉 公仁隆(国立病院機構九州医療センター 消化器内科・臨床研究センター), 藤森 尚(国立病院機構九州医療センター 消化器内科・臨床研究センター), 河邉 顕(国立病院機構九州医療センター 消化器内科・臨床研究センター), 原口 和大(国立病院機構九州医療センター 消化器内科・臨床研究センター), 隅田 頼信(国立病院機構九州医療センター 消化器内科・臨床研究センター), 原田 直彦(国立病院機構九州医療センター 消化器内科・臨床研究センター), 遠城寺 宗近(福岡大学 薬学部 免疫・分子治療学), 中牟田 誠(国立病院機構九州医療センター 消化器内科・臨床研究センター) |
抄録 | 【目的】NS3/4A阻害剤であるTelaprevir (TPV)は昨年末に認可となり、現在C型慢性肝炎に対して新規peg-IFN + ribavirin (RBV) + TPV併用療法が行われている。先行する試験の成績ではGenotype 1b症例に対して70%以上の著効率が得られており、その有用性が期待されている。TPVの通常投与量は2250mgであるが、高齢者や女性などでは減量が余儀なくされる事も多い。更に貧血や皮疹のみならず腎障害によって治療の中断が余儀なくされることもしばしば経験され、peg-IFN + RBV + TPV治療時の腎障害に対して注意喚起がなされている。 【方法】当院においてHCV Genotype 1b 高ウイルス群81例に対しpeg-IFN + RBV + TPV治療を行った。当院においては65歳以上の症例においてTPVを1500mgに減量し治療を行っており、治療中の腎障害の出現頻度や腎機能、尿所見を背景因子毎に比較検討した。 【成績】Peg-IFN + RBV + TPV治療開始後早期にeGFRは低下し、血中Creは上昇した。治療開始後12週でTPVの投与が終了するとそれぞれ徐々に改善し、投与終了時にはほぼ治療開始前と同等であった。TPV投与量毎に比較すると、減量投与群では高齢のため治療開始前の腎機能は悪いにもかかわらず、腎障害の程度は軽度であった。また、通常投与群においてもeGFR <100 ml/min/1.73m2の症例で優位に腎障害出現が多かった。通常投与群と減量投与群でHCV-RNA量の変化について比較したが、ウイルス反応性には差を認めなかった。 【結論】Peg-IFN + RBV + TPV治療時の腎障害はTPVの減量により予防出来る可能性が示唆された。TPVの減量は早期のウイルス反応性に影響しないと思われるが、最終的な治療効果にどの程度影響するのかは不明であり、eGFR値を参考に可能な限り十分量のTPVを投与する必要性があると考えられた。 |
索引用語 | HCV, 腎障害 |