セッション情報 一般演題

タイトル 169:

大腸癌脳転移に対して化学療法が奏効した1例

演者 原 征史朗(福岡大学消化器外科)
共同演者 吉田 陽一郎(福岡大学消化器外科), 星野 誠一郎(福岡大学消化器外科), 山田 和之介(福岡大学消化器外科), 愛洲 尚哉(福岡大学消化器外科), 谷村 修(福岡大学消化器外科), 山下 裕一(福岡大学消化器外科)
抄録 【はじめに】転移性脳腫瘍に対する化学療法は、薬剤が血液脳関門を通過しにくいことからも有効ではない症例が多い。今回われわれは、同時性肝転移・肺転移・脳転移を伴う大腸癌に対してXELOX療法にて奏効した1例を経験したので報告する。【症例】62歳男性。頭重感、息切れなどを主訴に近医受診し肝機能障害を指摘され当院内科紹介。大腸癌多発性肝転移、肺転移、脳転移、リンパ節転移を認め加療目的で当科紹介となった。注腸検査にて直腸に全周性2型腫瘍を認め、CTにて多発肝転移、肺転移、リンパ節転移および脳転移を認めた。脳転移巣は水頭症および脳ヘルニアをきたしており歩行障害が出現していた。脳ヘルニアの原因となった脳転移に対して開頭腫瘍摘出術および全周性の狭窄のため人工肛門造設術を施行した。術後経過問題なく術後1週間より化学療法(XELOX)を導入し、その後Bevacizumabを上乗せして化学療法を継続した。残存する転移性脳腫瘍は縮小を認め、現在外来にて化学療法継続中である。【結語】大腸癌脳転移に対して化学療法が奏効した1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 大腸癌, 化学療法