セッション情報 一般演題

タイトル 068:

経過観察中に増大が確認された胆嚢原発MALTリンパ腫の1例

演者 古田 陽輝(国保水俣市立総合医療センター)
共同演者 徳永 尭之(国保水俣市立総合医療センター), 松山 太一(国保水俣市立総合医療センター), 緒方 賢一郎(国保水俣市立総合医療センター), 岩下 博文(国保水俣市立総合医療センター), 原田 孝弘(国保水俣市立総合医療センター), 上村 眞一郎(国保水俣市立総合医療センター), 阿部 道雄(国保水俣市立総合医療センター), 土井口 幸(国保水俣市立総合医療センター), 谷川 富夫(国保水俣市立総合医療センター)
抄録 症例は80歳代男性。2011年6月に総胆管結石に対して内視鏡的加療を行った。治療後に腹部超音波検査を行ったところ、胆嚢壁に限局性の壁肥厚を認めた。造影CTも行い、明らかな悪性所見がなかったこと、本人が手術を希望されなかったことから経過観察となった。その後は2ヶ月後、6ヶ月後にフォローしたが胆嚢に明らかな変化は認めなかった。さらに6ヶ月後に再検したところ、壁肥厚部は著明に腫大していた。造影CT、MRI、PET検査による精査を行い、いずれの検査でも胆嚢癌、肝床部浸潤が考えられた。遠隔転移は認めなかったため、手術を行った。胆嚢摘出、肝床部切除、リンパ節郭清術を行った。切除標本では胆嚢底部の肝床側に粘膜下腫瘍様の腫瘍を認めた。組織学的には小型の異型リンパ球の腫瘍性増殖を認め、粘膜上皮の多くは消失しているが、一部に管状構造を示す上皮成分が残存しており、lymphoepithelial lesionの所見を認めた。免疫染色ではAE1/AE3陰性、CD3陰性、CD20陽性、Bcl-2陽性、Bcl-6陰性、Cyclin-D1陰性でありMucosa-associated lymphoid tissue (MALT )リンパ腫と診断した。胆嚢原発のMALTリンパ腫の報告例は少なく、極めてまれである。また一般的にMALTリンパ腫は低悪性度のリンパ腫とされているが、本症例では約1年の経過観察期間中に増大が確認されており貴重な症例と考えられた。文献的考察を加え報告する。
索引用語 MALTリンパ腫, 胆嚢原発