セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 045:Cowden病の2例 |
演者 | 有田 桂子(有田胃腸病院) |
共同演者 | 阿部 寿徳(有田胃腸病院), 相馬 渉(有田胃腸病院), 二宮 繁生(有田胃腸病院), 其田 和也(有田胃腸病院), 脇坂 昌紀(有田胃腸病院), 有田 毅(有田胃腸病院), 沖本 忠義(大分大学消化器内科), 兒玉 雅明(大分大学消化器内科), 村上 和成(大分大学消化器内科), 藤岡 利生(大分大学消化器内科) |
抄録 | 症例1)38歳 男性。健康診断にて便潜血反応陽性を主訴に来院。大腸内視鏡検査を施行したところ、全結腸に大小のポリープをを多発性に認めた。上部消化管内視鏡検査では食道に多発性のglycogenic acanthosisを、胃、十二指腸には多発性に数ミリ大の大小不同のポリープを認めた。カプセル内視鏡では回腸にポリポイドリージョンを散在性に認めた。数か所の大腸ポリープの病理組織診断は過誤腫性ポリープであった。また口腔歯肉粘膜に乳頭腫、頸部に陥凹を伴う角化症、さらに甲状腺に結節性甲状腺腫を認めたためCowden病を疑った。遺伝子検査ではPTEN遺伝子の変異exon 6 codon 170 AGT(Ser)→AGG(Arg)を認められ、Cowden病の確定診断に至った。症例2)40歳 女性。1995年ころ上部消化管のポリポーシスを指摘。2000年に他院にて腺腫性甲状腺腫を指摘されるも放置。10年ぶりに再来し、上下部消化管内視鏡検査施行したところ、食道に多発性にglycogenic acanthosisを、胃、十二指腸に多発性ポリープを認めた。大腸内視鏡検査を施行では、直腸主体に大小のポリープをを多発性に認めた。病理組織診断では特異的な所見は得られていない。また口腔歯肉粘膜に乳頭腫、口唇周囲に角化様小隆起を認め、臨床的にCowden病が考えられた。遺伝子検査は行っていない。今回我々は遺伝学的に確定診断できたCowden病1例と臨床的に診断しえたCowden病を1例を経験したので、若干の文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | 消化管ポリポーシス, Glycogenic acanthosis |