セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 080:腸間膜に腫瘤形成をきたしたIgG4関連疾患の一例 |
演者 | 小森 圭司(九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学) |
共同演者 | 伊原 栄吉(九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学), 森 大介(九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学), 深浦 啓太(九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学), 田中 義将(九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学), 牟田 和正(九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学), 小副川 敬(九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学), 後藤 綾子(九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学), 井星 陽一郎(九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学), 麻生 暁(九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学), 岩佐 勉(九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学), 阿部 篤(九州大学大学院医学研究院 臨床・腫瘍外科), 真鍋 達也(九州大学大学院医学研究院 臨床・腫瘍外科), 植木 隆(九州大学大学院医学研究院 臨床・腫瘍外科), 瀧澤 延喜(九州大学大学院医学研究院 形態機能病理学), 長田 美佳子(九州大学大学院医学研究院 形態機能病理学), 平橋 美奈子(九州大学大学院医学研究院 形態機能病理学), 中村 和彦(九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学), 高柳 涼一(九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学) |
抄録 | 症例は77歳女性。既往歴に高血圧、2型糖尿病、脂質異常症。 平成24年3月初旬頃から腹痛が出現し経過をみていたが、次第に増悪するため、3月28日に前医を受診した。腸閉塞の診断で保存的加療が行われ、症状は改善したものの腹部CTで右下腹部に3cm大の腫瘤を指摘された。悪性腫瘍が疑われ精査加療目的に4月17日当科紹介受診となった。上部・下部消化管内視鏡検査、小腸X線造影検査及び小腸内視鏡検査では腸管内に明らかな異常所見は認めなかった。FDG-PETでは、辺縁が放射状の腫瘤性病変で、SUVmax=4.4と異常集積を認めた。なお、その他の部位へは明らかな異常集積は認めなかった。 以上から、腸間膜腫瘍の診断し、悪性の可能性が否定できず、確定診断及び治療目的に腸間膜腫瘤摘出術を施行した。術後の病理組織検査ではIgG4陽性の形質細胞を多数認め、IgG4/IgG ratio 50%であり、IgG4関連疾患と診断した。 術後血清IgG4値は114mg/dlと基準範囲内であり、また他部位のIgG4関連疾患は否定的であった。 術後経過良好であり、現在外来にて経過観察フォロー中である。 今回我々は、IgG4関連疾患において腸間膜に腫瘤を形成した稀な疾患を経験したので若干の文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | IgG4関連疾患, 腸間膜腫瘤 |