セッション情報 |
研修医発表(卒後2年迄)
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タイトル |
研28:十二指腸下行脚に発達したangiodysplasiaからの活動性出血を呈した1例
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演者 |
石浦 良平(鹿児島市立病院) |
共同演者 |
千堂 一樹(鹿児島市立病院), 別府 万里(鹿児島大学病院), 吉永 英希(鹿児島市立病院), 美園 俊明(鹿児島市立病院) |
抄録 |
貧血の精査目的で実施した上部消化管内視鏡検査で十二指腸乳頭部肛門側粘膜に活動性出血を認めangiodysplasiaと診断し内視鏡的止血術を行った症例を経験したので文献的考察を加えて報告する。症例は70歳女性である。主訴は貧血の精査。家族歴に特に問題なく、既往歴として甲状腺機能低下症があり甲状腺ホルモンを服用している。現病歴として平成19年1月に上部消化管内視鏡を施行し、特に異常所見を認めなかった。以後、貧血は寛解・増悪を繰り返し、上部内視鏡検査を施行してきたが異常所見が見られたことは無かった。平成24年6月、貧血の精査目的で上部消化管内視鏡検査を実施したところ十二指腸下行脚の一見正常な粘膜から活動性出血を認めた。出血に対してAPC焼灼、クリッピングを施行し止血した。病理学的な確定診断は得られないが、粘膜損傷を伴わないことからangiodysplasiaによる出血と診断した。以後貧血は改善し、その後の上部消化管内視鏡検査で再出血を認めていない。 |
索引用語 |
十二指腸, angiodysplasia |