セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 113:好酸球性食道炎の一例 |
演者 | 仮屋 暢人(宮崎大学附属病院第1内科) |
共同演者 | 三宮 一朗(宮崎大学附属病院第1内科), 原口 大(宮崎大学附属病院第1内科), 三木 吾郎(宮崎大学附属病院第1内科), 星子 新理(宮崎大学附属病院第1内科), 松本 英丈(宮崎大学附属病院第1内科), 中島 孝治(宮崎大学附属病院第1内科), 芦塚 伸也(宮崎大学附属病院第1内科), 稲津 東彦(宮崎大学附属病院第1内科), 北村 和雄(宮崎大学附属病院第1内科) |
抄録 | 症例は44歳女性。明らかなアレルギーや喘息の既往は有していない。2004年ごろより嚥下困難を自覚するようになった。近医にて上部消化管内視鏡検査を施行され、食道胃接合部の炎症を指摘されるも放置していた。2010年8月頃より嚥下困難が増悪し、頻繁に嘔吐するようになったため当科へ紹介受診となった。上部消化管内視鏡検査にて下部食道から食道胃接合部にかけて白班を認め、食道胃接合部に膜状物を認めた。病理組織学的検索にて著明な好酸球の浸潤を伴っており、好酸球性食道炎と診断した。なお、血液検査では好酸球は上昇していたが、IgEの上昇は認めなかった。PPI投与を行ったところ、嚥下困難は改善し、内視鏡上、白班の消失を認め、膜状物も消退傾向を示した。また、病理組織学的には浸潤していた好酸球は消失していた。その後、約2年間、PPIを継続しているが、明らかな増悪所見は認めていない。 好酸球性食道炎は近年報告例が増加している疾患であるが、その病態、治療法は確立されていない現状である。本例はPPI投与が著効した好酸球性食道炎の1例と考えられ、若干の考察を含めて報告する。 |
索引用語 | 好酸球, 食道炎 |