セッション情報 研修医発表(卒後2年迄)

タイトル 研15:

連携パスを使用し、透析中のC型肝炎患者に対してIFN治療を行い著効した一例

演者 佐藤 慧(社会医療法人財団白十字会佐世保中央病院消化器内視鏡センター)
共同演者 木下 昇(社会医療法人財団白十字会佐世保中央病院消化器内視鏡センター), 小田 英俊(社会医療法人財団白十字会佐世保中央病院消化器内視鏡センター), 松崎 寿久(社会医療法人財団白十字会佐世保中央病院消化器内視鏡センター), 山道 忍(社会医療法人財団白十字会佐世保中央病院消化器内視鏡センター), 大石 敬之(社会医療法人財団白十字会佐世保中央病院消化器内視鏡センター), 福田 寿里(社会医療法人財団白十字会佐世保中央病院透析センター)
抄録 【背景】HCVに対してはIFN+リバビリン療法が現在の主流であるが、透析中のHCV患者に対しての治療は、日本透析学会からガイドラインが制定されており、IFN単独療法をおこなうことが推奨されている。また今回は連携パスを使用し、開業医の先生に退院後の加療をお願いすることが可能であった。【症例】16歳時から肝機能障害を指摘されており、その後HCV陽性を指摘されていた46歳女性。関節痛を主訴とし、RAが疑われ当院リウマチ膠原病センター受診。HCV陽性のため当科紹介となった。【経過】治療開始から4週間、IFN-βを600万単位ずつ点滴(白血球・血小板の低下があったため9日目より300万単位へ減量)し、退院。その後、連携パスを用いて近医の透析病院で透析日、透析終了時に300万単位ずつ点滴していただき、24週間継続した。また当科では定期的に外来診察し、腹部CT,エコーでフォローした。【結果】IFN-βを開始してから6週でHCVは陰性化し、SVRを達成した。終了後6ヶ月のフォローCTでもHCCなどは認めていない。また重大な副作用などは認めなかった。【結語】C型肝炎に対するIFN療法は透析患者に対しても可能であり、効果を認めることができた。またガイドラインが制定されているため、それに従って加療を行うことが推奨される。さらに今回の症例では、連携パスを用いて退院後のフォローを行うことにより、透析中の患者でありながら医療者・患者の双方に負担が少ない外来加療を行うことが可能であった。
索引用語 C型肝炎, 透析