セッション情報 | 専修医発表(卒後3-5年迄) |
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タイトル | 専89:Weber-Christian病に腸間膜脂肪組織炎を合併した1例 |
演者 | 府川 恭子(原三信病院) |
共同演者 | 中野 佳余子(原三信病院), 西嶋 健一(原三信病院), 山田 隆文(原三信病院), 茶圓 智人(原三信病院), 兼城 三由紀(原三信病院), 中村 典資(原三信病院), 松坂 浩史(原三信病院), 野口 賢一(原三信病院), 永瀬 章二(原三信病院), 千々岩 芳春(原三信病院) |
抄録 | 症例は43歳女性。2012年3月中旬に発熱を主訴に近医を受診。上気道炎の診断で抗生剤、解熱剤による加療を行っていた。しかし38-40℃の発熱が持続し、腹痛、頸部痛も出現した為、3月28日当科外来を受診。診察にて頸部リンパ節腫脹と右上腹部の疼痛、全身に硬結を伴う小紅斑を認めた。血液検査にてWBC 19400 /μl及びCRP 20.6 mg/dlと高値を示し、尿検査にて尿潜血(3+)であった。体幹部造影CTにて上腸間膜動脈周囲の脂肪織混濁を認めた。全身的な所見を認めており、血管炎や膠原病などが考えられた。小紅斑の皮膚生検にて真皮表層から中層にかけての少数の好酸球を混じた軽度のリンパ球浸潤を血管周囲性に認め、血管炎の所見であった。Weber-Christian病に合致する所見であり、同疾患に腸間膜脂肪織炎を合併したものと考えた。診断後よりステロイド(PSL 30mg/日)による治療を開始。頸部リンパ節腫脹、腹部症状、皮膚症状、炎症所見、尿潜血は速やかに改善を認めた。今回、腸間膜脂肪織炎を契機にWeber-Christian病と診断された症例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | 腸間膜脂肪織炎, Weber-Christian病 |