セッション情報 一般演題

タイトル 127:

上腸間膜動脈狭窄により結腸壊死を生じた症例に対する腸管切除、2期的ステント血行再建術の治療経験

演者 平山 昂仙(国立病院機構 長崎医療センター 外科)
共同演者 蒲原 行雄(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 土肥 良一郎(国立病院機構 長崎医療センター 呼吸器外科), 野中 隆(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 渡海 由貴子(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 徳永 隆幸(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 遠山 啓亮(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 北島 知夫(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 原口 正史(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 前田 茂人(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 永田 康浩(国立病院機構 長崎医療センター 外科), 田川 努(国立病院機構 長崎医療センター 呼吸器外科), 中島 一彰(国立病院機構 長崎医療センター 放射線科), 石丸 英樹(国立病院機構 長崎医療センター 放射線科), 中道 親昭(国立病院機構 長崎医療センター 救命救急センター), 藤岡 ひかる(国立病院機構 長崎医療センター 外科)
抄録 症例は60歳代男性。右側腹部の強い腹痛を訴え近医受診。門脈ガス血症を認め腹膜炎疑いで救急搬入された。右側腹部中心に強い腹痛を訴えるも筋性防御は認めなかった。腹部造影CTでは上行結腸の拡張と門脈内にガスを認め、腹腔動脈、上腸間膜動脈起始部は狭窄をしていたが末梢腸管には血流を認めた。血流不全による虚血性腸壊死と診断し緊急手術を行った。右側大腸が壊死していたが、回腸、横行結腸の色調は良好であったため切除、再建を行った。術後、腸管麻痺が遷延したため血管造影を行い、血流低下を生じている上腸間膜動脈内にステントグラフトを挿入し血流の増加を確認した。ステント挿入後、腸管蠕動は著明に改善し、経口摂取も良好で退院となった。上腸間膜動脈狭窄による腸管虚血壊死の場合、救命のための壊死部切除後、虚血改善のための2期的血管内ステント留置は低侵襲で有用な治療手段と考えられた。
索引用語 腸管虚血, 状腸間膜動脈狭窄