セッション情報 | 研修医発表(卒後2年迄) |
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タイトル | 研20:ICG排泄異常症例に対しアシアロシンチによる予測ICGR15による評価で安全に肝右葉切除施行できた一例 |
演者 | 福久 はるひ(鹿児島大学消化器・乳腺甲状腺外科学) |
共同演者 | 上野 真一(鹿児島大学消化器・乳腺甲状腺外科学), 迫田 雅彦(鹿児島大学消化器・乳腺甲状腺外科学), 飯野 聡(鹿児島大学消化器・乳腺甲状腺外科学), 安藤 慶(鹿児島大学消化器・乳腺甲状腺外科学), 川崎 洋太(鹿児島大学消化器・乳腺甲状腺外科学), 南 幸次(鹿児島大学消化器・乳腺甲状腺外科学), 又木 雄弘(鹿児島大学消化器・乳腺甲状腺外科学), 前村 公成(鹿児島大学消化器・乳腺甲状腺外科学), 新地 洋之(鹿児島大学医学部保健学科), 中別府 良昭(鹿児島大学放射線診断治療学), 夏越 祥次(鹿児島大学消化器・乳腺甲状腺外科学) |
抄録 | 【はじめに】ICG排泄異常は稀である。通常診療においては問題とならないが、本邦ではICGR15値を中心に肝切除量が決定されてきた経緯もあり、大量肝切除においては、肝切除の可否決定に苦慮すると思われる。当科では以前よりアシアロシンチより換算した予測ICGR15の有用性を報告しており、今回ICGR15の異常高値を示すICG排泄障害に対して、肝右葉切除を安全に施行できた症例を経験したので報告する。【症例】59歳女性。直腸癌同時性多発性肝転移を指摘された。mFOLFOX6+パニツムマブによる術前化学療法を6コース施行し、原発巣肝転移ともにPRであり、低位前方切除により原発巣を切除された。化学療法を2コース追加の後肝切除の方針となった。肝機能評価では肝障害度A、Child-pugh:A(5点)と良好であったが、ICGR15値100%と異常高値を示し、ICG排泄異常と診断した。アシアロシンチによるLHL15=0.924でこれから換算した予測ICGR15=119-0.924×115=12.7%と良好であり右葉切除可能と判断した。手術は肝右葉切除と肝S4部分切除を施行し、切除量は57%であった。術後は肝不全兆候や合併症なく、10病日に退院となった。【結語】ICG排泄障害において、アシアロチンチより算出した予測ICGR15は、肝切除の可否や切除量を決定するのに、簡便で有用な指標である。 |
索引用語 | アシアロシンチ, ICG排泄障害 |