セッション情報 一般演題

タイトル 124:

腸重積を生じた小腸neurofibromaの症例

演者 瀬戸山 徹郎(南風病院 外科消化器外科DELIMITER鹿児島大学腫瘍学講座消化器乳腺甲状腺外科学)
共同演者 北薗 正樹(南風病院 外科消化器外科), 有留 邦明(南風病院 外科消化器外科), 川越 浩輔(南風病院 外科消化器外科), 恵 浩一(南風病院 外科消化器外科), 益満 幸一郎(南風病院 外科消化器外科), 末永 豊邦(南風病院 外科消化器外科), 夏越 祥次(鹿児島大学腫瘍学講座消化器乳腺甲状腺外科学)
抄録 今回我々は腸重積を生じた小腸のneurofibromaを経験したので報告する。症例は43歳女性。昼頃から急に下腹部痛出現、前医受診しCTにて腸重積の診断.同日、救急車にて当院搬送された。CTの所見では回盲部に浮腫を来した腸管があり、内部に脂肪が層状に認められた。回腸が回盲部から上行結腸まで陥入している所見であり、回腸結腸重積の所見。先進部にCT上は明らかな腫瘍性病変は指摘できなかった。陥入している回腸壁は造影効果の遅延が認められた。口側回腸の軽度拡張あり。回盲部近傍や骨盤部に少量の腹水貯留あり。以上の所見より緊急手術施行した. 回腸末端分より40cm口側の回腸腫瘍が上行結腸に重積している状態であった。整復を行い、腫瘍から5cmはなして腸管切離し、 吻合(機能的端々吻合)施行。術後経過は良好で術後1週間あまりで退院した。病理検査の結果では小腸に腫瘍が存在し先進部となっていた、病理学的には孤立性の神経線維腫、(Solitary neurofibroma)であり、付属するリンパ節に転移は認められなかった。小腸の神経線維腫は比較的珍しく、若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 小腸腫瘍, neurofibroma