セッション情報 一般演題

タイトル 166:

4型大腸癌の一切除例

演者 高取 寛之(慈愛会今村病院外科)
共同演者 中馬 豊(慈愛会今村病院外科), 石澤 隆(慈愛会今村病院外科), 松本 正隆(慈愛会今村病院外科), 前田 真一(慈愛会今村病院外科), 天辰 仁彦(慈愛会今村病院外科), 帆北 修一(慈愛会今村病院外科), 野村 秀洋(慈愛会今村病院外科), 大井 秀久(慈愛会今村病院消化器内科), 徳元 攻(慈愛会今村病院消化器内科), 水流 弘文(慈愛会今村病院消化器内科), 宮田 生弥子(慈愛会今村病院消化器内科), 浜田 長輝(浜田クリニック)
抄録 4型大腸癌の早期診断は極めて困難であり, そのため予後は不良とされている.今回4型大腸癌の切除例を経験したので報告する.症例は68歳の男性.2012年5月イレウスの診断.症状は保存的に改善.その後大腸内視鏡検査にて盲腸に腫瘍性病変を認め,生検にてwell to poorly diff.adenoca.の診断.2012年6月当院へ紹介入院.入院時イレウスは認めず.腹部CTにて腫瘍は回盲部に存在し,回腸末端まで浸潤疑い.傍大動脈周囲LNも腫大を認め,腹水も貯留していた.明らかな肺転移・肝転移なし.入院3日目にイレウス状態となりイレウスチューブを留置.入院4日目に39度台の発熱・腹痛の増強を認め,緊急開腹術施行.開腹すると膿性腹水が貯留し,回盲弁後壁側に穿通部を認めた.所属リンパ節は累々と腫大し,術前の画像所見を考慮すると,根治切除不能と判断したが,腫瘍部の穿通を認めたため腫瘍を含め回盲部切除を施行した.摘出標本の最終病理は,poorly diff.adenoca., Type4,13x6cm,リンパ節転移は,No.201,202,203 小腸間膜LNに9個組織学的に認めた.術中腹水細胞診はclassII.術後腹腔内膿瘍を認めたが,ドレナージにて軽快し,術後42日目に退院.現在Ava/XELOXにて化学療法を施行中である.4型大腸癌の切除例を経験したので報告する.
索引用語 4型大腸癌, 切除