セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
072:長期胆管stent留置による総胆管結石に対して内視鏡的アプローチが困難で手術による治療を施行した1例
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演者 |
和田 純治(医療法人信和会 和田病院) |
共同演者 |
朝川 孝幸(医療法人信和会 和田病院), 和田 陽子(医療法人信和会 和田病院), 田中 雅夫(九州大学臨床・腫瘍外科) |
抄録 |
(症例)77歳女性。統合失調症の診断で、精神病院に長期入院中であった。H17年1月7日、総胆管結石症の診断で、他院でEPBD後切石術を施行されている。その際巨大な傍十二指腸憩室を認め、結石再発の可能性が高いとのことで胆管stent(double pig tail catheter)が挿入されている。その後、同精神病院で再び入院加療を行っていたが、胆管stentを留置されたままであった。H23年11月24日発熱出現。採血上高度炎症所見、胆道系酵素の上昇を認め、急性胆管炎疑いで当院へ紹介入院となった。CT上、総胆管内の傍胆管stent部に13mm大の結石を複数認めた。12月5日EST+胆管stent抜去し、経内視鏡的切石術を試みたが、結石嵌頓部以外の総胆管は拡張しておらず、bascket catheterは胆管内で開く空間的余裕がなく回収不能であった。胆管stentを再留置し、後日手術による根治治療を行うこととした。H24年4月13日開腹下胆嚢摘出術+総胆管切石術+C-tube drainage施行。総胆管内の径10mm大の結石を複数摘出。術後経過良好で、術後7日目にC-tube造影を行い、遺残結石、リークがないことを確認し抜去。術後3週間目に前医へ転院された。3ヶ月後のDIC-CTで結石の再発、胆管狭窄はみられていない。今回、長期胆管stent留置による総胆管結石に対して、経内視鏡的な総胆管結石切石術を試みたが、総胆管が拡張していないため、結石を回収できず、手術による治療を施行した1症例を経験したので、若干の文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 |
総胆管結石, 胆管stent |