セッション情報 | 一般演題 |
---|---|
タイトル | 11:胃癌術後の気管支胆汁瘻による胆汁性肺炎に対してPTCDチューブより施行した塞栓術が奏功した一例 |
演者 | 東 勇気(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科) |
共同演者 | 尾山 勝信(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 柄田 智也(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 木下 淳(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 岡本 浩一(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 中沼 伸一(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 酒井 清祥(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 牧野 勇(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 中村 慶史(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 林 泰寛(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 中川原 寿俊(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 宮下 知治(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 田島 秀浩(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 藤田 秀人(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 高村 博之(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 二宮 致(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 北川 裕久(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 伏田 幸夫(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 藤村 隆(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科), 太田 哲生(金沢大学附属病院 消化器・乳腺・移植再生外科) |
抄録 | 症例は64歳男性、胃癌の多発リンパ節転移、多発肝転移を指摘され、当院で化学療法後に、胃全摘術D2廓清、膵体尾部・脾臓合併切除、結腸部分切除、肝部分切除を施行した。術後1年半で肝S8に再発をみとめ、肝部分(S8)切除術を施行した。その際に、高度の癒着のため、右横隔膜および肺損傷をみとめた。初回手術から3年3ヵ月後、肝に再々発をみとめ、化学療法を再開したところ、発熱をみとめた。精査の結果、気管支胆汁瘻による胆汁性肺炎が原因と考えられた。抗生剤による保存的加療を行うも再燃を繰り返し、また肝移巣による総胆管の狭窄をみとめたため、PTCDを施行し、PTCDチューブ留置状態で外来通院としていた。胆汁性肺炎のコントロールがつかず、発熱と大量の喀痰による呼吸苦のため、入院加療とした。胆汁性肺炎に対して、抗生剤投与を開始した。発熱が改善しないため、PTCDチューブより瘻孔閉鎖を行ったところ、速やかに解熱し、肺炎像の改善をみとめ、退院となった。気管支胆汁瘻はまれな病態であり、難治性とされている。原因としては肝包虫症、結核、先天性、肝悪性疾患、慢性膵炎、肝外傷、肝手術などさまざまであり、胆道の狭窄による胆道内圧の上昇と局所の感染が成因と考えられる。今回胃癌術後の気管支胆汁瘻による胆汁性肺炎に対してPTCDチューブより施行した塞栓術が奏功した一例を経験し、これまで経胆管的に気管支胆管瘻塞栓術を行った報告がないため、若干の文献的考察を加え、報告する。 |
索引用語 | 胃癌術後, 気管支胆汁瘻 |