セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
007:胆嚢癌に対し肝拡大右葉尾状葉切除、下部胆管癌に対し膵頭十二指腸切除術を施行後の残膵体尾部癌に対し残膵全摘術を施行した1例
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演者 |
水谷 哲之(名古屋大学大学院 腫瘍外科) |
共同演者 |
菅原 元(名古屋大学大学院 腫瘍外科), 江畑 智希(名古屋大学大学院 腫瘍外科), 横山 幸浩(名古屋大学大学院 腫瘍外科), 國料 俊男(名古屋大学大学院 腫瘍外科), 角田 信行(名古屋大学大学院 腫瘍外科), 伊神 剛(名古屋大学大学院 腫瘍外科), 深谷 昌秀(名古屋大学大学院 腫瘍外科), 上原 圭介(名古屋大学大学院 腫瘍外科), 板津 慶太(名古屋大学大学院 腫瘍外科), 吉岡 裕一郎(名古屋大学大学院 腫瘍外科), 梛野 正人(名古屋大学大学院 腫瘍外科) |
抄録 |
症例は66歳男性。検診USにて異常を指摘され、精査加療目的で当科紹介となる。MDCTで、胆嚢頚部に腫瘍の主坐が存在し総胆管、門脈を圧排、さらに十二指腸下行脚、結腸肝彎曲と接し圧排していた。2010年11月に肝拡大右葉尾状葉切除、肝外胆管切除再建、門脈合併切除再建、十二指腸下行脚環状切除、右結腸切除を施行した。経過は良好で術後29日目に退院となった。病理診断は胆嚢癌:Gnb、乳頭型、Tubular adenocarcinoma、moderately differentiated、ss 、s(-)、pHinf1a、pBinf0、pPV0、pA0、pN0、pBM0、pHM0、pEM0、int、INFb、ly0、v0、pn0であった。術後補助化学療法は施行せず、経過観察中の術後6カ月のCTにて下部胆管内に乳頭状の腫瘍を認め、精査にて残存膵内胆管の胆管癌と診断。2011年5月に膵頭十二指腸切除術を施行、胆管空腸吻合の挙上空腸は温存、再建は胃空腸吻合の肛門側の空腸を再度挙上し、Double Roux-en Yにて膵空腸吻合を行った。経過は良好で術後19日目に退院となった。病理診断は胆管癌:Papillary adenocarcinoma、Bi、m、s(-)、pPanc0、pPV0、pA0、pHM0、pDM0、pEM0、ly0、v0、pn0であった。膵頭十二指腸切除術後1年のCTにて残膵の腫大と一部嚢胞状となった領域を認めた。EUS-FNABにて膵癌と診断。2012年7月、残膵全摘、脾摘術を施行した。経過は良好で術後21日目に退院となった。病理診断は膵癌:Intraductal papillary-mucinous adenocarcinoma, minimally invasion, ly0, v0, ne0, mpd(+), pT1, pN(+),pDPM(-) であった。3度の異なる肝胆膵領域の癌に対し根治切除を行い、いずれも良好な転帰をたどった。若干の考察を加え供覧する。 |
索引用語 |
IPMC, 残膵全摘術 |