セッション情報 一般演題(専修医(卒後3-5年))

タイトル 021:

進行胃癌術後腹膜播種再発による消化管狭窄に内視鏡的ステント留置が有効であった一例

演者 鳥井 貴司(愛知医科大学 消化器内科)
共同演者 河村 直彦(愛知医科大学 消化器内科), 小笠原 尚高(愛知医科大学 消化器内科), 伊藤 義紹(愛知医科大学 消化器内科), 野田 久嗣(愛知医科大学 消化器内科), 福富 里枝子(愛知医科大学 消化器内科), 田村 泰弘(愛知医科大学 消化器内科), 近藤 好博(愛知医科大学 消化器内科), 井澤 晋也(愛知医科大学 消化器内科), 増井 竜太(愛知医科大学 消化器内科), 土方 康孝(愛知医科大学 消化器内科), 徳留 健太郎(愛知医科大学 消化器内科), 飯田  章人(愛知医科大学 消化器内科), 水野 真理(愛知医科大学 消化器内科), 舟木  康(愛知医科大学 消化器内科), 佐々木 誠人(愛知医科大学 消化器内科), 春日井 邦夫(愛知医科大学 消化器内科)
抄録 【症例】65歳、女性。【主訴】腹痛。【既往歴】特記すべきことなし。【現病歴】平成21年7月、当院にて進行胃癌に対する胃全摘術(T3N1M0)後、5FU+CDDPによる術後化学療法を6コース施行された。平成23年5月、腹部CT検査にて胃癌によるKrukenberg腫瘍と診断されたため、卵巣切除術を施行された。平成24年5月7日、間欠的腹痛が出現、腹部CT検査にて大腸イレウスと診断されたため同日入院となった。大腸内視鏡検査および大腸造影検査では横行結腸に約7cmの全周性狭窄を認めたが、大腸粘膜面には癌浸潤による上皮性変化を認めず、胃癌腹膜播種による大腸狭窄と診断した。内視鏡的ステント留置を施行したところ、イレウスは改善し排便良好となったため、外来での経過観察となった。同年7月、嘔吐が出現、上部消化管造影検査を施行したところ、胃空腸吻合部より2cm肛門側の空腸に7cmにわたる狭窄を認めた。上部消化管内視鏡検査では同部位に全周性狭窄を認めるものの、粘膜面には癌浸潤による上皮性変化を認めず、胃癌の腹膜播種再発による狭窄と診断した。狭窄空腸に対し内視鏡的ステント留置を施行したところ経口摂取可能となり現在も外来経過観察中である。【考察】バイパス手術が困難な根治不能進行胃癌による胃幽門狭窄や、人工肛門形成術が困難な根治不能進行大腸癌に対する内視鏡的ステント留置術は経口摂取の早期再開、嘔気・嘔吐の改善、自宅療養期間の延長といった症状緩和とQOLの向上に結びつき、緩和治療として有効かつ低侵襲な治療法と考えられている.今回我々は,胃癌の腹膜播種再発による空腸・大腸狭窄に対して内視鏡的ステントを留置したところ、すみやかに経口摂取が可能となり、早期退院を実現し患者のQOL向上に大きく貢献することができた。腹膜播種による消化管漿膜側からの浸潤に伴う狭窄に対しても、内視鏡的ステント留置は極めて有用で低侵襲な治療であると考えられた。
索引用語 消化管狭窄, 内視鏡的ステント留置