セッション情報 | 一般演題(専修医(卒後3-5年)) |
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タイトル | 005:全身浮腫、腹水貯留を契機に膵IPMNと診断され、膵全摘術を施行した1例 |
演者 | 原 圭吾(富士市立中央病院 外科) |
共同演者 | 竹下 賢司(富士市立中央病院 外科), 黒河内 喬範(富士市立中央病院 外科), 熊谷 祐(富士市立中央病院 外科), 石山 守(富士市立中央病院 外科), 共田 光裕(富士市立中央病院 外科), 坂本 太郎(富士市立中央病院 外科), 谷島 雄一郎(富士市立中央病院 外科), 小山 友己(富士市立中央病院 外科), 良元 和久(富士市立中央病院 外科), 梶本 徹也(富士市立中央病院 外科), 柏木 秀幸(富士市立中央病院 外科) |
抄録 | 全身浮腫、腹水貯留を契機に膵IPMNと診断され、膵全摘術を施行した1例原 圭吾 竹下 賢司 黒河内 喬範 熊谷 祐 石山 守 共田 光裕 坂本 太郎 谷島 雄一郎 小山 友己 良元 和久 梶本 徹也 柏木 秀幸富士市立中央病院 外科症例は78歳男性。全身浮腫を主訴に前医を受診。CTで腹水貯留を指摘され当院内科紹介受診。造影CTで膵IPMN(intraductal papillary mucinous neoplasm)が疑われ精査目的で入院となった。利尿剤で腹水はほぼ消失したが、CEA 40.6ng/mlと高値であったため悪性腫瘍を疑われ当科依頼。腹水、膵液の細胞診はclass1、膵管からの生検はIPMA with moderate atypiaの診断であった。膵頭部から膵尾部までの著明な主膵管の拡張が認められ、腫瘍の局在が明らかではなかったため膵全摘術を施行した。術中所見として、門脈と腫瘍の癒着が強固であり悪性が示唆される所見であった。術後CEAは8.4ng/nlと低下した。術後経過は良好で軽快退院となった。病理診断としては、一部に悪性化を伴うIPMAで、病変は膵頭部が主体で膵体部にかけての膵管内進展を認めた。CEA免疫染色ではIPMAに強い染色性を示したが、悪性化を認めた組織では染色性に乏しかった。膵IPMNにおいては、IPMAよりIPMCの方が腫瘍マーカー高値を示すことが多いと報告されている。本症例の臨床経過、病理組織像について文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 膵嚢胞性疾患, CEA |