セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 001:大腸癌術後膵転移の2例 |
演者 | 奥野 真理(静岡県立総合病院) |
共同演者 | 菊山 正隆(静岡県立総合病院), 永倉 千紗子(静岡県立総合病院), 上田 樹(静岡県立総合病院), 重友 美紀(静岡県立総合病院), 山田 友世(静岡県立総合病院), 黒上 貴史(静岡県立総合病院), 白根 尚文(静岡県立総合病院), 鈴木 直之(静岡県立総合病院) |
抄録 | 症例1:60歳代男性。2001年6月上行結腸癌に対し右半結腸切除術を施行。その後2007年2月IVC前面リンパ節転移摘出術、2008年3月、2011年4月に右肺転移切除。2012年7月PET-CTにて膵頭部腫瘤を指摘された。EUS-FNAにて腺癌細胞を認め、同年8月膵頭十二指腸切除術を施行した。最終病理診断は中分化型腺癌であり、先回の大腸癌の組織像との間に高い類似性を認めたため転移と判断した。症例2:70歳代男性。2005年4月S状結腸癌、直腸癌切除術施行。2010年右肺転移切除、2011年9月造影CTにて多発肺腫瘤、膵腫瘤、肝腫瘤を指摘。原発巣評価のために膵腫瘤に対しEUS-FNAを施行したところ腺癌を認め、免疫染色の結果CK19(+)、CK20(+)、CK7(-)であり直腸癌の転移と考えられた。肝腫瘤に対し経皮的針生検を施行し直腸癌転移と診断されたため、化学療法を開始した。大腸癌の代表的な遠隔転移臓器は肝臓であり、膵転移は比較的稀とされる。診断に関しては原発性膵癌との鑑別が重要となる。両者ともに単純CTでiso~low、造影CTでlow density areaとして描出されることが多いが、造影後期相におけるわずかな造影効果や、EUSにおける内部の腺管構造等の所見は原発性膵癌に特徴的と言える。今回経験した大腸癌術後膵転移の2症例はいずれもそれらの特徴的な画像所見を呈したため、若干の文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 膵転移, 大腸癌 |