セッション情報 一般演題

タイトル 086:

EUS下ランデブー法が深部胆管挿管獲得に有用であった十二指腸乳頭部癌の1例

演者 上村 真也(岐阜大学医学部附属病院 第1内科)
共同演者 安田 一朗(岐阜大学医学部附属病院 第1内科), 岩下 拓司(岐阜大学医学部附属病院 第1内科), 土井 晋平(岐阜大学医学部附属病院 第1内科), 馬淵 正敏(岐阜大学医学部附属病院 第1内科), 森脇 久隆(岐阜大学医学部附属病院 第1内科)
抄録 症例は79歳、女性。尿の濃染を認めたため近医を受診。黄疸と腹部超音波検査にて総胆管~肝内胆管の拡張を認めたため閉塞性黄疸と診断され、精査加療目的で当科紹介入院となった。腹部造影CTでは総胆管および主膵管の拡張を認め、十二指腸乳頭部に動脈相でリング状、門脈相・平衡相で均一に濃染される15mm大の腫瘤を指摘された。上部消化管内視鏡検査では十二指腸主乳頭部に潰瘍形成を伴った腫瘤性病変を認め、超音波内視鏡検査(EUS)では、腫瘍は17×10mmの均一な低エコー腫瘤として描出され、十二指腸筋層を越えて一部膵実質に浸潤していた。以上の所見から十二指腸乳頭部癌による閉塞性黄疸と考え、引き続き減黄目的にてERCPを行ったが、腫瘍浸潤により胆管開口部の同定が困難であった。このためコンベックス型EUSを用いて、十二指腸下行脚から19gauge針を下部総胆管に穿刺し、その後胆管造影にて胆管の走行を確認した後、ガイドワイヤー(GW)を穿刺針内を通して胆管内へ挿入し、さらに狭窄部・乳頭部を通過させて十二指腸内に挿入・留置した。次いでGWを十二指腸内に留置したまま穿刺針・EUSスコープを抜去し、側視鏡に入れ替え、EUS下に留置したGWの先端をスネアで把持してスコープ内に引き込み、鉗子孔から引き出した後、7Fr.プラスチックチューブステントを胆管に留置した。術中および術後に合併症はみられず、その後順調に減黄効果が得られた。胆道ドレナージにおいて深部胆管挿管は手技の第一段階であるが、ときに胆管へのアプローチが困難なことがある。特に乳頭部に腫瘍をみとめる場合には、内視鏡的なアプローチが困難なことが多く、一般的には次善の策として経皮的ドレナージが選択される。しかし、外瘻留置は患者の苦痛を伴い、切除不能な場合においては内瘻化までに要する期間が長くなるのが欠点である。近年、EUSを利用したいくつかの胆道ドレナージ法が開発されているが、なかでもEUS下ランデブー法は侵襲が少なく安全な方法として期待される。
索引用語 EUS下ランデブー, 十二指腸乳頭部癌