セッション情報 一般演題(研修医(卒後2年迄))

タイトル 044:

多発肝転移をきたした眼球メラノーマの1例

演者 富永 新平(静岡県立総合病院 消化器内科)
共同演者 菊山 正隆(静岡県立総合病院 消化器内科), 林 一郎(静岡県立総合病院 消化器内科), 永倉 千紗子(静岡県立総合病院 消化器内科), 奥野 真理(静岡県立総合病院 消化器内科), 上田 樹(静岡県立総合病院 消化器内科), 重友 美紀(静岡県立総合病院 消化器内科), 山田 友世(静岡県立総合病院 消化器内科), 黒上 貴史(静岡県立総合病院 消化器内科), 白根 尚文(静岡県立総合病院 消化器内科), 鈴木 直之(静岡県立総合病院 消化器内科)
抄録 【はじめに】眼球メラノーマはブドウ膜のうち,主に脈絡膜に生じる悪性黒色腫であり,高率に肝転移をきたす.しかし,欧米諸国と比較し,日本での罹患率は低いため,その肝転移に遭遇することは非常に稀であると考えられる.【症例】86歳男性.2007年2月,他院にて右眼脈絡膜悪性黒色腫の診断で,右眼球摘出術を施行.手術検体の病理診断で,眼球外浸潤なく,視神経浸潤はなかった.局所再発や全身転移なく経過観察されていたが,2011年10月,腹部超音波検査にて肝臓に,周囲に低エコー帯を伴う分葉状の高エコー腫瘤を認めため,転移性肝腫瘍を疑い精査加療目的に当科を受診した.肝生検を施行し,病理所見から悪性黒色腫の転移と診断された.造影CT,EOB-MRIにて腫瘤が多発しており,外科的治療は適応外と判断された.また,患者自身が内科的治療を希望しなかったため,現在は経過観察としている.【考察】本症例では肝生検による病理診断にて,脈絡膜悪性黒色腫の肝転移と確定したが,それと並行し,腹部超音波検査,造影CT,造影MRIなど各種画像検索がなされている.したがって,それら画像所見を呈示し,病理組織と比較しながら,文献的考察を交えて報告する.
索引用語 眼球メラノーマ, 肝転移