セッション情報 一般演題

タイトル 066:

インフリキシマブ(IFX)が著効した重症潰瘍性大腸炎の一例

演者 北川 美香(名古屋市立東部医療センター 消化器内科)
共同演者 伊藤  恵介(名古屋市立東部医療センター 消化器内科), 浅野 剛(名古屋市立東部医療センター 消化器内科), 川村 百合加(名古屋市立東部医療センター 消化器内科), 西牧 亜奈(名古屋市立東部医療センター 消化器内科), 田中 義人(名古屋市立東部医療センター 消化器内科), 長谷川 千尋(名古屋市立東部医療センター 消化器内科), 川合 孝(名古屋市立東部医療センター 消化器内科)
抄録 【症例】33才女性。【現病歴】2011年9月より下痢と血便を認め近医にて全大腸内視鏡検査(TCS)を施行。直腸~S状結腸に連続する深掘れ潰瘍を認め生検にて潰瘍性大腸炎(UC)と診断され紹介入院となる。【現症】体温38.4℃、下腹部に圧痛あり。血便あり。【入院時検査】WBC15410/μL、CRP10.9mg/dl、赤沈87mm/h、Hb7.6mg/dlと炎症と貧血を認めClinical activity index(CAI)21。注腸造影では全大腸にバリウム斑とcuffs button様所見が多発していた。【経過】絶食、5ASA3000mg/dayで治療を開始したが症状改善せず、第5病日よりPSL40mg/day静注を追加した。その後も下血と貧血は進行し第12病日5ASA4000mg/dayに増量した。Hb5.0mg/dlまで低下したが輸血は宗教上の理由により拒否され、やむを得ず止血剤と鉄剤投与のみを行った。免疫調節剤や顆粒球除去療法の追加も検討されたが第19病日にIFX静注を施行したところ翌日から劇的に症状が改善し、第33病日2回目の投与時にはCAI12、Hbも11.7mg/dlまで改善した。その後は順調にPSLを漸減し、注腸造影にて全大腸に変形と伸展不良を認めるもののバリウム斑は概ね消失。TCSでは下掘れ潰瘍は改善し上行~横行結腸に炎症性ポリープが散在していた。第72病日PSL15mg/day、5ASA2000mg/dayまで漸減しCAI2で退院となった。その後外来にてPSLは終了となり現在は8週間毎IFX静注と5ASA2000mg/day内服のみでCAI0と経過良好である。【結語】2010年6月IFXが潰瘍性大腸炎にも保険収載となり,効果も高く注目を集めているが、治療の位置づけとしては確立したものはなく今後の症例の積み重ねが必要と考えられる。今回我々は重度貧血をきたすも宗教上理由で輸血が不可能なUCに対しIFXを使用し速やかな改善が見られた症例を経験したので報告する。
索引用語 潰瘍性大腸炎, インフリキシマブ