セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 16:急性膵炎後の膵仮性嚢胞内の動脈瘤に対して動脈塞栓術が有用であった1例 |
演者 | 木岐 淳(高知大学 医学部 消化器内科) |
共同演者 | 耕崎 拓大(高知大学 医学部 消化器内科), 永田 友梨(高知大学 医学部 消化器内科), 寺尾 美紗(高知大学 医学部 消化器内科), 越智 経浩(高知大学 医学部 消化器内科), 麻植 啓輔(高知大学 医学部 消化器内科), 西原 利治(高知大学 医学部 消化器内科), 田村 泰治(同 放射線科), 濱田 典彦(同 放射線科), 西岡 明人(同 放射線科) |
抄録 | 【症例】70歳、男性【主訴】心窩部痛【既往歴】68歳;急性膵炎【家族歴】特記事項なし【嗜好】アルコール:20歳から3~4合以上/日、煙草:20歳から20本/日【現病歴】元来大酒家で、時々腹痛を認めていたが自然軽快していた。68歳時にはアルコール性急性膵炎と診断され近医にて入院歴がある。70歳時に大量飲酒後に心窩部痛が出現し近医を受診し、腹部CTにて膵頭部の多発膵嚢胞を指摘され紹介となる。【経過】入院時検血では炎症所見は認めなかったが膵酵素の上昇と、Hb10g/dLと軽度の貧血を認めた。腹部CTでは膵頭部に多発する1~3cm程度の嚢胞性病変を認め、最大径3cmの嚢胞内に動脈瘤を示唆する造影剤のpoolingを認めた。また嚢胞より尾側の主膵管の拡張も認めた。膵炎後の動脈瘤形成と診断し入院当日緊急血管造影を施行した。腹腔動脈からの造影で胃十二指腸動脈からの分枝である前上膵十二指腸動脈の起始部に動脈瘤の形成を認めた。前上膵十二指腸動脈をヒストアクリルにて塞栓術を施行した。翌日のCTでは造影剤の動脈瘤内への流入は認めなかった。また超音波内視鏡検査では動脈瘤内にDoppler signalを認めず、膵内に腫瘤も認めなかった。処置後7か月現在、禁酒継続にて外来通院中であり、動脈瘤の消失、膵嚢胞の縮小および主膵管径の改善を認めている。【まとめ】急性膵炎後の動脈瘤破裂は致死率も高く、急性膵炎後は検血で膵炎が改善していても画像による経過観察が重要である。 |
索引用語 | 動脈瘤, 動脈塞栓術 |