セッション情報 |
一般演題
|
タイトル |
18:閉塞性黄疸で発症し化学療法が奏功した肝原発悪性リンパ腫の一例
|
演者 |
大野 芳敬(済生会西条病院) |
共同演者 |
鳥巣 真幹(済生会西条病院), 大森 拓朗(済生会西条病院), 岡 清仁(済生会西条病院), 岡田 眞一(済生会西条病院) |
抄録 |
症例は81歳、女性。黄疸、食思不振を主訴に来院した。CTにて肝右葉に12cm大の巨大な腫瘤を認めた。脈管を圧排し、肝門部から腹腔動脈、上腸間膜動脈根部に浸潤影を認めたが、他に転移巣、リンパ節腫大、脾腫は認めなかった。肝腫瘤は単純CTで境界不明瞭な低吸収域、造影CT早期相で淡く造影され、後期相で低吸収となっていた。MRIではT1強調像で低信号、T2強調像で高信号を呈した。腹部超音波では境界明瞭な低エコーで腫瘤内を貫通する脈管を認めた。肝腫瘤より超音波ガイド下生検を行ったところ非ホジキンリンパ腫(DLBCL : diffuse large B cell lymphoma)と診断された。肝以外に原発巣なく肝原発悪性リンパ腫と診断した。ERCPを行ったところ上部胆管で狭窄像あり、ERBDチューブを留置したが、入院時T.Bil 32mg/dlから19 mg/dl までしか低下しなかった。その後全身状態の急速な悪化がみられた。十分なインフォームドコンセントの上、減量したうえで初回はCHOP療法、2コース目はR-CHOP療法を行った。化学療法は奏功し、腫瘍は著名に縮小、ビリルビンも正常値になった。初発から閉塞性黄疸を認める悪性リンパ腫の報告は比較的稀であり若干の文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 |
肝原発悪性リンパ腫, 閉塞性黄疸 |