セッション情報 一般演題(初期研修医)

タイトル 27:

肝生検にて診断された肝血管肉腫の1例

演者 西村 亮祐(市立宇和島病院 内科)
共同演者 上野 義智(市立宇和島病院 内科), 竹下 英次(市立宇和島病院 内科), 宮本 安尚(市立宇和島病院 内科), 清家 裕貴(市立宇和島病院 内科), 岡本 傳男(市立宇和島病院 内科), 市川 幹郎(市立宇和島病院 内科)
抄録 【症例】82歳女性。【既往歴】子宮筋腫、くも膜下出血、慢性腎炎症候群、高血圧、脂質異常症【現病歴】もともと上記の既往疾患に関して、定期的な外来加療を受けていた。平成23年4月頃より、下腿浮腫、倦怠感、食欲不振といった症状が出現。同年5月20日に腹部CT撮影を施行したところ、肝右葉には16cm大の巨大な嚢胞性腫瘤病変が認められたため、精査・加療目的で入院となった。入院時血液検査では、肝胆道系酵素の軽度上昇は認めるも、HCV抗体、HBs抗原、抗核抗体、抗ミトコンドリア抗体はいずれも陰性であった。腫瘍マーカーについてもAFP、PIVKA-2など正常範囲内であり、特異的な上昇は見られなかった。腹部CT、肝プリモビストMRI、腹部超音波検査(ソナゾイド)を施行するも、質的診断には至らず、治療方針や病状把握を目的に、5月27日に腹部エコーガイド下腫瘍肝生検を施行した。病理組織診の免疫-染色の結果で、CD31(+)、CD34(+)、CK(-)、AE1/AE3(-)、CAM25(-)、HMB45(-)、HepPar(-)、vimentin(+)であり、血管肉腫と診断した。本症例については、腫瘍径も大きいことや、比較的PSも悪くなっての入院であり、確定診断後も積極的な加療が行えずBSCとなった。入院約1か月後の7月21日に死亡退院となった。【結語】肝血管肉腫は肝原発腫瘍の中でも極めて稀な疾患である。一般的には、トロトラスト、塩化ビニルなどとの関連性が示唆されている。本疾患は特異的な自覚症状はなく、本症を疑う腫瘍マーカーは認めない。予後は極めて不良であり、診断からの平均生存期間は6か月である。今回、我々は稀な肝血管肉腫を経験したため、若干の文献的考察を含め報告する。
索引用語 肝血管肉腫, 肝生検