セッション情報 | 一般演題(初期研修医) |
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タイトル | 15:超音波内視鏡検査にて詳細に観察し得た膵サルコイドーシスの1例 |
演者 | 岩村 文貴(愛媛大学 医学部附属病院 総合臨床研修センター) |
共同演者 | 畔元 信明(愛媛大学大学院 先端病態制御内科学), 熊木 天児(愛媛大学大学院 先端病態制御内科学), 黒田 太良(愛媛大学大学院 先端病態制御内科学), 小泉 光仁(愛媛大学大学院 先端病態制御内科学), 山西 浩文(愛媛大学大学院 先端病態制御内科学), 池田 宜央(愛媛大学 医学部附属病院 光学医療診療部), 松浦 文三(愛媛大学大学院 先端病態制御内科学), 日浅 陽一(愛媛大学大学院 先端病態制御内科学), 恩地 森一(愛媛大学大学院 先端病態制御内科学) |
抄録 | 【症例】55歳、女性。平成23年11月、前医にて両側肺門部リンパ節腫脹と皮疹からの生検による非乾酪性類上皮細胞肉芽腫の証明によりサルコイドーシスと診断されていた。経過観察中に腹部超音波検査で膵頭部に10mm大の腫瘤を指摘され、精査予定であったが、転居により、平成24年3月初旬、当科を紹介受診した。前医で施行された腹部造影CTおよび当院で再検された腹部超音波検査では、明らかな腫瘤性病変は指摘できなかったが、PET-CTでは膵頭部、尾部にFDGの強い集積がみられた。平成24年4月、精査目的で当科入院となった。腫瘍マーカーは基準値内であり、MRCPおよび内視鏡的逆行性膵管造影では膵管の狭窄等の異常所見はみられなかった。超音波内視鏡検査では頭部および尾部に境界明瞭な低エコー腫瘤として描出され、PET-CTでFDGの集積がみられた部位と一致していた。特に膵尾部は内視鏡の固定が容易であったため、超音波造影剤を用いた造影検査およびエラストグラフィーを用いた膵硬度評価も行った。造影超音波内視鏡では造影開始5秒後より周囲と同様に造影され、30秒後にはwashoutされた。また同部位のエラストグラフィーによる評価では固い部分と柔らかい部分が混在して描出された。最終的に、超音波内視鏡下に膵尾部腫瘤部位から組織を採取し、非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を確認し、膵サルコイドーシスと診断した。その後、経過観察を行っているが増悪傾向はない。【まとめ】非常にまれな膵サルコイドーシスの1例を経験した。膵サルコイドーシスの画像所見については過去に報告も少なく、超音波内視鏡検査所見についての報告はない。膵サルコイドーシスの超音波内視鏡像について詳細に観察し得た貴重な症例と考え報告する。 |
索引用語 | 膵臓, サルコイドーシス |