セッション情報 合同シンポジウム2「肝胆膵疾患診療の進歩」

タイトル S2-07:

超音波内視鏡(EUS)下関連手技に関する検討

演者 宮田 英樹(愛媛県立中央病院)
共同演者 道堯 浩二郎(愛媛県立中央病院), 二宮 朋之(愛媛県立中央病院), 谷平 哲哉(愛媛県立中央病院), 平岡 淳(愛媛県立中央病院), 清水 祐宏(愛媛県立中央病院), 山子 泰加(愛媛県立中央病院), 今井 祐輔(愛媛県立中央病院), 達川 はるか(愛媛県立中央病院), 宇都宮 大貴(愛媛県立中央病院), 白石 明子(愛媛県立中央病院)
抄録 超音波内視鏡(EUS)関連治療手技に関して、今回検討したので報告する。平成18年1月から平成24年8月までに経験した超音波内視鏡関連治療手技を対象とした。1. EUS下仮性膵のう胞ドレナージが22例。対象は慢性膵炎急性増悪後の仮性のう胞6例、仮性のう胞内感染5例、急性膵炎後の仮性のう胞3例、PD後膵液ろう3例、胆汁ろう2例、感染性膵壊死1例、肝膿瘍1例であり、粘液性偽腫瘍1例であった。穿刺針は全例通電針を用い、1期的に行った。1例は外ろうのみ、1例は内ろうのみ施行したが、残り22例は内外ろうとした。上記、22例中、ネクロセクトミーを2例に施行した。手技は全例で成功し、偶発症は認めなかった。ドレナージ効果は20例で認めた。1例は効果がなく、残り1例は再燃した。2.EUS下胆管ドレナージは13例に施行した。全例手術適応外の症例であり、2例を除いて、11例は十二指腸狭窄を伴っており、残り2例はERCP困難例を対象とした。穿刺針は通電針を9例に用い、その後の4例は19G 穿刺針を使用した。手技は全例成功、すべて1期的に施行し、内ろうとした。偶発症は1例に気腹症を認めたが、保存的に改善した。8例に7FrのFlexima ERBDチューブを使用したが、残り5例は7Fr両端pigtail型ERBDチューブを用いた。チューブ開存期間は平均67.8日間、11例は他界されるまで開存した。残り2例はそれぞれ91日後および137日後にERBDに交換した。3.EUS下膵管ドレナージは6例に施行した。3例がPD後膵液ろう、3例が慢性膵炎症例であった。上記手技には全例、通電針を穿刺針として使用した。3例で手技成功、2例は膵管造影のみ、1例は膵管に穿刺困難であった。偶発症は手技不成功であった3症例中、膵管造影のみに終わった2例で膵液の露出を認めた。後日、膵のう胞ドレナージを施行することによって改善した。残りの症例は偶発症を認めなかった。以上を検討して考察し報告する。
索引用語 EUS, ドレナージ