セッション情報 |
一般演題(後期研修医)
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タイトル |
31:限局性結節性過形成と早期肝細胞癌との鑑別が困難であった一例
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演者 |
川村 智恵(松山赤十字病院) |
共同演者 |
忽那 茂(松山赤十字病院), 佐々木 由子(松山赤十字病院), 武智 俊治(松山赤十字病院), 山上 隆司(松山赤十字病院), 横田 智行(松山赤十字病院), 上甲 康二(松山赤十字病院) |
抄録 |
症例は62歳、男性。近医にて高血圧・高脂血症に対し治療中、腰痛精査目的に施行されたCTにて肝腫瘤を指摘され、精査加療目的に入院となった。臨床検査所見ではγGTP 82 U/lとやや高値であったが、腫瘍マーカーは陰性であった。US,CT.MRIでは診断に至らず、DSA,CTHA/APを施行した。CTHA/APにて腫瘤の流出血管および流入血管の同定が可能となり、ソナゾイドUSを再検したところ、A3がfeeding arteryとなり左肝静脈がdrainage vesselsとなっている様子が明瞭に観察できた。血行動態として限局性結節性過形成(FNH)が疑われたが、FNHに特徴的な車軸様血管は認めず、肝細胞癌の否定が困難であったことから腫瘍生検を施行した。病理組織学的診断は早期肝細胞癌疑いであった。本症例では流入・流出血管の描出がソナゾイドエコーとCTHA/APにてダイナミックにとらえられ、血行動態がFNHと類似しており、また病理学的にもその鑑別が困難であった症例でもあるので報告する。 |
索引用語 |
早期肝細胞癌, 限局性結節性過形成 |