セッション情報 | 一般演題(初期研修医) |
---|---|
タイトル | 39:腹腔鏡手術を施行した胃軸捻転症の1例 |
演者 | 宮本 真知子(済生会松山病院 内科) |
共同演者 | 久米 美沙紀(済生会松山病院 内科), 中口 博允(済生会松山病院 内科), 山本 健(済生会松山病院 内科), 稲田 暢(済生会松山病院 内科), 梅岡 二美(済生会松山病院 内科), 村上 英広(済生会松山病院 内科), 沖田 俊司(済生会松山病院 内科), 宮岡 弘明(済生会松山病院 内科), 岡田 武志(済生会松山病院 内科) |
抄録 | 症例は75歳の女性。2009年に食後の心窩部痛が続くため当院受診し、胸腹部CT・上部消化管内視鏡検査にて横隔膜ヘルニア・胃軸捻転症と診断された。内視鏡的整復を試みるも巨大な横隔膜ヘルニアのため内視鏡挿入困難であり、絶食にて加療された。2011年4月にも同症状が出現したが、やはり内視鏡的整復は困難であり、絶食・消化管運動機能改善薬投与にて加療された。2012年6月頃から心窩部痛が再発し、8月24日当院受診した。腹部CTにて胃軸捻転に伴い膵頭部・十二指腸下降脚が時計方向・頭側へと引き攣れ回転しており、総胆管・主膵管の拡張を認めた。捻転に伴う通過障害を来たしており、手術適応と考えられ、2012年8月5日、腹腔鏡下にて横隔膜ヘルニア修復術・胃固定術を施行された。術後経過は良好である。胃軸捻転症は新生児、乳児に好発し、成人発症例は比較的まれな疾患である。胃管による胃内の減圧や内視鏡での整復など、非観血的治療で改善しない場合は手術適応となる。本症例は巨大な横隔膜ヘルニアのため内視鏡整復困難例であり、腹部症状の再発を繰り返しているため手術施行となった。比較的長い経過で再発を繰り返し、手術加療を必要とした胃軸捻転症に伴う横隔膜ヘルニアの1例を経験したので、文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 胃軸捻転症, 横隔膜ヘルニア |