セッション情報 一般演題(初期研修医)

タイトル 07:

慢性膵炎に対する外科治療

演者 友澤 翔(愛媛県立中央病院 消化器外科)
共同演者 河崎 秀樹(愛媛県立中央病院 消化器外科), 西  正暁(愛媛県立中央病院 消化器外科), 藤井 正彦(愛媛県立中央病院 消化器外科), 山本 幸司(愛媛県立中央病院 消化器外科), 原田 雅光(愛媛県立中央病院 消化器外科)
抄録 【はじめに】慢性膵炎は内科的治療が中心であるが、治療抵抗する症例には膵切除や膵管ドレナージ手術などの外科手術が必要となる。当科で最近経験した慢性膵炎に対する手術症例4例を供覧する。【症例1】35歳男性。アルコール性慢性膵炎増悪で内科紹介。胸腔内まで達する仮性膵嚢胞・膵石症・主膵管拡張を認め当科紹介。Prtington手術施行し、合併症なく経過し退院。退院後も禁酒を継続できず、膵炎発症あり。【症例2】43歳女性。アルコール性慢性膵炎・膵石症に対して膵管ステント留置を試みるも挿入困難であり、当科紹介。CTで膵にびまん性石灰化、膵石、主膵管拡張を認めた。Frey手術施行し、合併症なく経過し退院。術後5ヶ月、膵炎再発なく経過している。【症例3】51歳男性。アルコール性重症急性膵炎・膵石症に対して、前医で膵管ステント留置を試みられたが、膵石により通過せず。当院内科紹介され入院。集学的治療により膵炎軽快後、手術目的に当科紹介、膵管拡張は軽度であり、膵機能温存のためSSPPD施行した。【症例4】アルコール性慢性膵炎、急性増悪で内科入院。大量の腹水貯留あり腹水中のAMY53760U/ml。ERPでは膵頭部膵管から造影剤が腹腔内に流出。膵管ステント留置を試みるも不成功であった。膵管が穿破し、膵液が腹腔内に漏れ出たと考えられた。手術目的に当科紹介され、SSPPD施行した。【まとめ】何れも手術に関連した重篤な合併症なく経過した。治療抵抗性の慢性膵炎に対しては外科手術は有効であるが、病態に応じた適切な術式の選択が必要である。
索引用語 慢性膵炎, 外科手術