セッション情報 | 一般演題(初期研修医) |
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タイトル | 44:腸重積をきたした虫垂粘液嚢胞腺腫の1例 |
演者 | 山本 彩加(三豊総合病院 内科) |
共同演者 | 神野 秀基(三豊総合病院 内科), 木口 賀之(三豊総合病院 内科), 寺澤 裕之(三豊総合病院 内科), 榮 浩行(三豊総合病院 内科), 吉田 泰成(三豊総合病院 内科), 安原 ひさ恵(三豊総合病院 内科), 遠藤 日登美(三豊総合病院 内科), 加地 英輔(三豊総合病院 内科), 守屋 昭男(三豊総合病院 内科), 幡 英典(三豊総合病院 内科), 今川 敦(三豊総合病院 内科), 中津 守人(三豊総合病院 内科), 安東 正晴(三豊総合病院 内科) |
抄録 | 虫垂粘液嚢胞腺腫は虫垂粘液嚢腫の亜型であり比較的まれな疾患である。右下腹部痛や腫瘤触知で発見されることが多いが、虫垂粘液嚢胞腺腫による腸重積の報告は少ない。今回我々は腸重積をきたした虫垂粘液嚢胞腺腫の1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。症例は46歳、女性。2012年8月より右下腹部痛が出現し、近医を受診。内服処方されるも症状の増悪を認め、当院救急外来受診された。来院時バイタルは安定しており、右下腹部に圧痛を認めるものの腹膜刺激症状は認めなかった。血液検査では軽度の炎症反応の上昇を認めるほか異常所見はなく、腫瘍マーカーも正常範囲内であった。腹部造影CTでは径20mm大の嚢胞性病変を先進部とする腸重積の所見を認めた。腸管の虚血を示唆する所見は認めなかった。腹部超音波検査では径20mm大の嚢胞性病変とそれに連続した拡張した虫垂と思われる病変を認めた。また腸重積に特徴的なtarget like appearanceを認めた。以上より虫垂粘液嚢腫に伴う腸重積を疑い、内視鏡的な整復を目的に下部消化管内視鏡検査を施行した。横行結腸に重積状態にある腫瘍を認め、CO2送気を使用し、愛護的にスコープで腫瘍を口側におしすすめ、回盲部まで移動させることが可能であった。整復後は緊満感のある回盲部の粘膜下腫瘍であり虫垂粘液嚢腫と診断し、後日開腹下回盲部切除術を施行した。術後の病理組織診断にて虫垂粘液嚢胞腺腫と診断された。今回腸重積を発症し、内視鏡的整復術が有効であった虫垂粘液嚢胞腺腫の1例を経験したので報告する。嚢胞性病変を先進部とする腸重積の場合、本疾患を念頭に置くべきと考えられる。 |
索引用語 | 虫垂粘液嚢胞腺腫, 腸重積 |