セッション情報 | 一般演題(初期研修医) |
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タイトル | 14:ERCPにて膵管狭窄像を認めなかったIgG4関連硬化性胆管炎の一例 |
演者 | 小川 泰司(済生会今治病院) |
共同演者 | 長谷部 昌(済生会今治病院), 兼光 梢(済生会今治病院), 村上 貴俊(済生会今治病院), 上原 貴秀(済生会今治病院), 中西 征司(済生会今治病院), 宮池 次郎(済生会今治病院), 大本 昌樹(済生会今治病院), 熊木 天児(愛媛大学消化器内科), 堀池 典生(済生会今治第二病院), 梅田 政吉(済生会今治病院) |
抄録 | ERCPにて膵管狭窄像を認めなかったIgG4関連硬化性胆管炎の一例小川 泰司1)、長谷部 昌1)、兼光 梢1、村上 貴俊1)、上原 貴秀1)、中西 征司1)、宮池 次郎1) 大本 昌樹1)熊木 天児2) 堀池 典生3) 梅田 政吉1)1)済生会今治病院 内科 2)愛媛大学消化器内科 3)済生会今治第二病院【背景】IgG4関連疾患は、硬化性胆管炎、自己免疫性膵炎、後腹膜線維症等を引き起こす。硬化性胆管炎は自己免疫性膵炎と合併することが多く、硬化性胆管炎単独発症は7.5%と比較的稀であり、診断に難渋する。【目的】当院で自己免疫性膵炎を伴わないIgG4関連硬化性胆管炎を経験したので報告する。【症例】67歳男性、主訴:胆道系酵素の上昇、血小板低下、PT活性低下。既往歴:アルコール性肝硬変。家族歴:特記事項なし。現病歴:第一腰椎破裂骨折後、他院にて、手術目的に血液検査を行ったところ、上記の主訴あり。精査目的に当院紹介受診。当院にて、造影CTを行ったところ、肝門部胆管~上部胆管に約1cmの淡い造影効果の腫瘤を指摘。MRIでは明瞭な腫瘤像は認めなかったが壁浸潤型肝門部胆管癌、原発性硬化性胆管炎が考えられた。精査目的に入院した。腹部エコー:門部胆管に19mm×8mmのhyperなSOLあり。肝門部胆管の左側壁の肥厚があった。ERCP:門部胆管から上部胆管にかけて、狭窄像、末梢胆管は拡張していた。膵管には狭窄、拡張像を認めなかった。擦過細胞診及び胆汁細胞診ではclass2であった。血液検査では、ANA陰性 IgG 2620mg/dl IgE 12500IU/ml IgG4 457mg/dlであった。膵管狭窄を伴わないType4型IgG4関連硬化性胆管炎と診断し、ステロイド投与中である。現在胆道系酵素は正常化傾向である。【結論】肝門部に限局する胆管狭窄像を認めた場合、肝門部胆管癌に加え、IgG4関連硬化性胆管炎や原発性硬化性胆管炎との鑑別が必要である。今回の症例は肝門部に限局する狭窄像から、精査開始し、ERCPとIgG4の測定が診断に有用であった。文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | IgG4, 胆管 |