セッション情報 | 中国支部研修医奨励賞(卒後2年目迄) |
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タイトル | 粘液産生胆管腫瘍(MPBT)の一例 |
演者 | 宮本 洋輔(岡山労災病院 消化器内科) |
共同演者 | 白髭 明典(岡山労災病院 消化器内科), 小山 怜子(岡山労災病院 消化器内科), 長谷井 舞子(岡山労災病院 消化器内科), 太田 恭子(岡山労災病院 消化器内科), 谷岡 洋亮(岡山労災病院 消化器内科), 清水 慎一(岡山労災病院 消化器内科) |
抄録 | 【症例】40歳代男性 【主訴】なし 【既往歴】過敏性腸症候群 【現病歴】2年前より肝機能障害と胆管拡張を指摘されていたが、放置していた。当院整形外科入院中、血液検査にて肝胆道系酵素の上昇を認め、当科に紹介された。 【経過】腹部エコーにて右肝門部肝外胆管から肝内胆管にかけて37×18mmの充実性腫瘤を認め、末梢の右肝内胆管が拡張していた。CTとMRCPでも同様の所見を認めた。ERCPにて右肝内胆管から上部総胆管にかけて管内に充満する腫瘤を認めた。胆汁細胞診Class III、ブラシ細胞診Class IIであったが、悪性の可能性が否定できず、術前診断を胆管内乳頭状腫瘍(IPNB)と診断し、肝右葉、肝外胆管切除術を行った。病理組織結果は肝門部肝内胆管より発生したMPBT由来の粘液産生胆管癌であった。 【考察】IPNBのうち胆管内腔へ過剰な粘液分泌を伴うものをMPBTと呼び、胆管内乳頭状増生を主体とし、多段階発癌を示す腫瘍で、膵でいう膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)のcounterpartと位置づけられている稀な腫瘍であり、若干の文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 粘液産生胆管腫瘍, IPNB |