セッション情報 中国支部研修医奨励賞(卒後2年目迄)

タイトル

門脈血栓症に対してダナパロイドナトリウム投与が奏功した2症例

演者 石橋 はるか(広島市立安佐市民病院 消化器内科)
共同演者 脇 浩司(広島市立安佐市民病院 消化器内科), 齊藤 裕平(広島市立安佐市民病院 消化器内科), 平野 大樹(広島市立安佐市民病院 消化器内科), 鳩岡 正浩(広島市立安佐市民病院 消化器内科), 宮木 英輔(広島市立安佐市民病院 消化器内科), 田丸 弓弦(広島市立安佐市民病院 消化器内科), 高田 俊介(広島市立安佐市民病院 内視鏡内科), 上田 祐之(広島市立安佐市民病院 消化器内科), 桑原 健一(広島市立安佐市民病院 消化器内科), 木村 茂(広島市立安佐市民病院 消化器内科), 永田 信二(広島市立安佐市民病院 内視鏡内科), 辻 恵二(広島市立安佐市民病院 消化器内科)
抄録 【はじめに】門脈血栓症に対してダナパロイドナトリウムを投与し,血栓消失が認められたとする報告が散見される。今回,我々はダナパロイドナトリウム投与により門脈血栓が消失した2症例を経験したので報告する。【症例1】症例は70歳代,男性。主訴は特になし。現病歴は,平成●年,大腸癌に対して開腹S状腫瘍切除術施行した。以後,当院外科で経過観察されていた。翌年4月,経過観察目的のCTで門脈血栓症を指摘され,当科紹介となった。5月10日,門脈血栓溶解療法目的で当科入院,5月14日よりダナパロイドナトリウム(2500単位/日,14日間)投与開始した。投与14日後の腹部造影CTで門脈血栓は消失していたため,ダナパロイドナトリウム終了した。現在まで血栓の再発を認めていない。【症例2】症例は70歳代,男性。主訴は腹痛。既往歴はアルコール性急性膵炎。現病歴は,平成●年1月18日,痙攣発作にて当院脳外科に入院。入院中に発熱,炎症反応高値,血小板増多,心窩部痛が出現し,2月5日に化膿性膵炎,膵液瘻の診断で当科転科となった。CTにて門脈血栓が認められ,慢性膵炎に加えて化膿性膵炎を併発したことで形成されたと考えられた。ヘパリン1万単位/日持続開始したが,投与7日後のCTで門脈血栓が増大しており,さらにATIII製剤(1500単位/3日間)投与開始とした。投与7日後のCTでさらに門脈血栓が増大していたため,ヘパリンを終了してダナパロイドナトリウム(2500単位/日)を開始した。投与14日後のCTで門脈血栓の大部分は消失し,前区域枝の一部に残存を認めるのみとなった。投与19日後までダナパロイドナトリウムを継続し,終了とした。【結語】ダナパロイドナトリウム投与により門脈血栓が消失した症例を経験したので文献的考察を含めて報告する。
索引用語 門脈血栓症, ダナパロイドナトリウム