セッション情報 一般演題

タイトル

短期間に縮小を認めたSPN(solid pseudopapillary neoplasm)の1例

演者 友田 健(福山市民病院)
共同演者 植木 亨(福山市民病院), 斉藤 俊介(福山市民病院), 辰川 匡史(福山市民病院), 名和 徹(福山市民病院), 濱本 博美(福山市民病院), 遠藤 久之(福山市民病院), 藪下 和久(福山市民病院), 下江 俊成(福山市民病院), 坂口 孝作(福山市民病院)
抄録 【症例】14歳 女性【主訴】腹痛【既往歴】なし【現病歴】2012年6月、突然の腹痛が出現。翌日も同様に腹痛、嘔吐を認めたため近医受診。点滴施行するも症状改善ない為精査目的に当院受診となる。【経過】腹部単純CT施行したところ膵頭部に23mm大の嚢胞性病変を認め、造影CTで辺縁に徐々に濃染する被膜、内部に一部充実成分を認めた。MRIではT1WI、T2WIで腫瘍内部に高信号と低信号が混在しており陳旧の出血を示唆する所見を認めた。そのため画像所見よりSPN(solid pseudopapillary neoplasm)を疑い、EUS-FNA施行し確定診断を得た。治療として当初は膵頭十二指腸切除術を予定していたが手術までの経過中に徐々に縮小を認め、受診3カ月後には10mm大へと縮小した。そこで主膵管と腫瘍間に十分な距離を取る事が出来るようになったため、膵鉤部切除術へと縮小手術が可能となった。【結語】SPNが自然に縮小を認めたとする報告は非常にまれであり、その原因としては腫瘍内の血液が徐々に吸収されたことが要因と考えられる。SPNの症例の中には悪性例も存在するため安易な経過観察は推奨はされないが、本症例の様に経過中に縮小を認める症例もあることを念頭に置く必要があると思われる。
索引用語 SPN, 縮小