セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | ホタルイカ生食後の旋尾線虫TypeXによる腸閉塞の一例 |
演者 | 前田 和範(鳥取県立中央病院 内科) |
共同演者 | 細田 康平(鳥取県立中央病院 内科), 岡本 勝(鳥取県立中央病院 内科), 柳谷 淳志(鳥取県立中央病院 内科), 田中 究(鳥取県立中央病院 内科), 清水 辰宣(鳥取県立中央病院 内科) |
抄録 | 症例は60歳代男性。主訴は上腹部痛。現病歴は、平成22年ホタルイカ生食後の腸閉塞で当院外科入院。保存的加療で治癒。平成22年2月、夕食にホタルイカ生食。翌日夕方から腹痛を認め、救急車で当院救急外来受診。腸閉塞で内科入院となった。入院時現症は、体温36.3度、腹部は上腹部に圧痛を認めたが、反跳痛や筋性防御は認めなかった。CTでは 小腸の拡張と腸液の貯留を認めたが、原因部位は特定できなかった。大腸には所見はなく、腹水も認めなかった。絞扼・捻転など緊急手術が必要な所見はなく、保存的加療で経過をみた。第2病日には腹部所見も著明に改善し、第3病日のCTでは小腸に広範囲の壁肥厚を認めたが腸閉塞は改善。第4病日には飲水開始し、第5病日から経口摂取再開。その後も腹痛再燃なく、第9病日退院となった。入院から17日目 外来検査では、CT上小腸の壁肥厚も消失していた。診断については、病歴と好酸球上昇(好酸球入院時2.9%、翌日10.5%)より寄生虫症が疑われた。入院2日目と17日目の保存血清を国立感染症研究所に旋尾線虫TypeXの検査を依頼したところ、蛍光抗体法で陽性と診断され、ホタルイカ生食後の旋尾線虫TypeXによる腸閉塞と診断した。 本疾患の場合、一般的には保存的加療で経過をみることが望ましいとされているが、開腹手術後に本疾患の診断がついた報告も多数あるため、当疾患を念頭においた摂食歴の問診が重要と思われた。 |
索引用語 | ホタルイカ, 腸閉塞 |