セッション情報 一般演題

タイトル

癌性リンパ管症で発症した十二指腸乳頭部signet ring cell carcinomaの一例

演者 竹中 一行(美東病院)
共同演者 戒能 聖治(山口大学大学院医学系研究科 消化器病態内科学), 増原 昌明(山口県立総合医療センター), 児玉 隆浩(阿知須同仁病院)
抄録 症例:55歳男性。主訴:呼吸困難。現病歴:20XX年6月頃より労作時の息切れが出現、6月下旬より仕事中の呼吸困難も出現し、食欲低下したため、近医受診。胸部X線写真で両肺の間質影を指摘され当院呼吸器科紹介。入院精査となる。呼吸器科でBAL、TBLB施行され、TBLBにてmetastatic carcinoma(signet ring cell carcinoma)が検出された。このため消化管精査目的で当科紹介となる。まずEGD施行したところ、胃には異常所見なかったが、十二指腸乳頭部の軽度腫大が認められ生検したところ、signet ring cell carcinomaが認められた。このため造影CT、ERCP施行するも腫瘤形成としては小さいものであり、黄疸や肝機能障害は生じなかったが、総胆管壁への浸潤や、腹腔内のリンパ節腫大が認められ、同部が原発と考えられた。治療としては、S-1+タキソールでの抗癌剤治療をおこなったが、治療開始後約1年後に癌性胸膜炎の増悪にて死亡された。今回我々は、十二指腸乳頭部付近から発生したsignet ring cell carcinomaの一例を経験したので報告した。
索引用語 癌性リンパ管症, 十二指腸乳頭部癌