セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
(消)Spur cell anemiaを併発したアルコール性肝硬変の1例
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演者 |
岸本 一人(浦添総合病院 消化器内科) |
共同演者 |
大城 勝, 与那嶺 吉正, 平田 晴男, 嘉手納 啓三, 川西 秀徳, 金城 福則, 斎藤 厚 |
抄録 |
Spur cell anemiaは,赤血球膜の脂質代謝異常に伴う後天性の溶血性貧血であり,主に慢性アルコール性肝疾患の末期に生じ難治性で有効な治療法も確立されておらず,予後不良の徴候とされている.本邦における報告例は比較的稀であるが,今回我々はアルコール性肝硬変にて経過観察中に著明な貧血を来たし,特徴的な末梢血塗沫所見からSpur cell anemiaと診断した1例を経験したので,若干の文献的考察をまじえ報告する.【症例】56歳男性【主訴】特になし【現病歴】平成11年10月よりアルコール性肝硬変,食道静脈瘤にて当院外来通院中であった.特に自覚症状認めなかったが,貧血の進行と腹水の増加認められ,精査加療目的にて平成12年6月入院となった.飲酒は平成11年10月以降中断中であった.【入院時所見】貧血・黄疸あり,腹部膨隆を認めた.Hb4.4mg/dl,MCH109.7flと著明な大球性正色素性貧血とハプトグロビンの低下,網状赤血球106‰,LDH733IU/l,T.Bil5.4mg/dl,等の上昇より溶血性貧血が示唆された.葉酸,ビタミンB12は正常であった.末梢血塗沫所見では多数の有棘赤血球(Spur cell)を認めた.腹部超音波検査では肝の萎縮,表面不整と腹水,脾腫を認め,上部消化管内視鏡検査にて食道静脈瘤F1LmCwRC(-)とH1stageの十二指腸潰瘍を認めるのみであった.骨髄像では赤芽球系の過形成像を認めた.【経過】消化管出血に伴う鉄欠乏性貧血や他の溶血性貧血も否定的であったため,アルコール性肝硬変に合併したSpur cell anemiaと診断した.入院後数回濃厚赤血球輸血を施行したが貧血の改善は一時的であった.現在保存的に経過観察中である. |
索引用語 |
Spur cell anemia, アルコール性肝硬変 |