セッション情報 一般演題

タイトル

(消)内視鏡的粘膜切除術にて摘出しえた回腸脂肪腫の一例

演者 吉永 繁高(麻生飯塚病院 消化器内科)
共同演者 副島 昭, 赤星 和也, 兒嶋 弘泰, 藤丸 竜哉, 近藤 淳, 古野 徹志, 近藤 信夫, 原田 直彦
抄録 症例は53歳、女性。平成12年3月ごろより上腹部痛が出現、3月21日には下痢、嘔吐も伴ってきたため当科受診、腹部超音波検査、上部消化管内視鏡検査、下部消化管内視鏡検査、血液検査等を施行された。その際の下部消化管内視鏡において回腸末端に径12mm大のcushion sign陽性の黄色調の粘膜下腫瘍を認めた。12MHz細径プローブを用いた超音波内視鏡検査において病変は第3層に限局する径10mmの高エコー腫瘍として描出され、第4層以深は正常であった。そのため内視鏡的に切除可能な大腸脂肪腫と診断した。病変基部に0.2%インジゴカルミンおよびエピネフリン加グリセオール液を局所注入後、内視鏡的粘膜切除術を行った。術中、術後に明らかな合併症は認めなかった。組織診断は成熟した脂肪組織からなる脂肪腫であった。内視鏡的粘膜切除術において摘出しえた回腸の脂肪腫の報告はまれであり、若干の文献的考察を加え報告する。
索引用語 回腸脂肪腫, 内視鏡的粘膜切除術