セッション情報 一般演題

タイトル

(内) CMSEP類似の画像および、病理所見を呈した分類不能食道ポリープの1例

演者 上田 真信(九州大学 臨床放射線科学)
共同演者 川元 健二, 井野 彰浩, 平賀 聖久, 増田 康治, 八尾 隆史
抄録  今回我々は、画像所見上かつ病理組織学的にも、1994年に真武らによって報告されたcolonic muco-submucosal elongated polyp (CMSEP)に酷似した食道の分類不能ポリープを経験したので報告する。症例は64才、女性。平成9年2月に胃癌に対して胃全摘術が施行された。平成11年10月上部消化管造影検査にて、食道Ut portionに、表面平滑で長径約3cmの棍棒状のpolypoid lesionを指摘された。以後外来にて経過観察されていた。平成12年3月の上部消化管造影および、内視鏡検査では大きさに変化は認められず、表面平滑で全く正常粘膜に被われており、びらんや潰瘍形成は認められず、また、ルゴール撒布にて不染帯も認められなかった。即ち、有茎性の形態を呈した粘膜下病変と考えられた。内視鏡的超音波像では、ポリープは粘膜下層と同様の高エコー充実性の構造物として認められ、境界は不明瞭であった。同年7月に、食道違和感、軽度の通過障害を自覚し、本人の希望も強かったため、8月に内視鏡的切除が施行された。病理学的に本ポリープは拡張したリンパ管、血管を伴った疎性結合織により構成され、特に腫瘍成分はなく、CMSEPに酷似した組織であった。
索引用語 食道ポリープ, CMSEP