セッション情報 シンポジウム1.

食道・胃接合部腺癌とパレット腺癌の新展開

タイトル

S1-07 マウス逆流性食道炎モデルにおける骨髄由来細胞の動態

演者 愛甲丞(東京大学胃食道外科)
共同演者 野村幸世(東京大学胃食道外科), 上西紀夫(東京大学胃食道外科)
抄録 近年骨髄幹細胞が様々な臓器損傷における修復に動員されているという報告や発癌への関与を示唆する報告がある.一方で手術的に逆流性食道炎を発生させることでパレット食道や食道癌が生じるラットモデルが数多く報告されている.今回我々は手術モデルをマウスに応用しマウスの逆流性食道炎手術モデルの作成を行うとともに手術後に骨髄細胞を移植することで逆流性食道炎における骨髄由来細胞の動態を検討したので報告する【方法】C57BL/6マウスに対し顕微鏡下に胃食道接合部一空腸近位側の側側吻合を行い逆流性食道炎モデルを作成した.骨髄移植群には手術の2週後または15週後にEGFP-Tgマウスをドナーとして骨髄細胞を経静脈的に移植した.経時的に食道を摘出し病理組織学的に検討した.骨髄由来細胞は抗GFP抗体を用いて免疫染色を行い検討した.【結果】術後10週目には好中球浸潤・粘膜肥厚等の逆流性食道炎の所見を病理学的に認め術後20週で14%(2/14)にパレット食道と思われるを認めた.パレット食道周囲にはGFP陽性の好中球浸潤を認めたがパレット食道の上皮細胞にGFP陽性細胞を認めなかった.2007年11月現在未だ経過観察中であり報告の際は術後40週までの検討を含めて報告する.
索引用語