セッション情報 |
シンポジウム4.
Rome
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タイトル |
S4-08 FD患者における症状オーバーラップと完全主義傾向からみた気質的因子との関連
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演者 |
富永和作(大阪市立大学消化器内科学) |
共同演者 |
越智正博(大阪市立大学消化器内科学), 藤原靖弘(大阪市立大学消化器内科学) |
抄録 |
【目的】FDにおいてNERDIBS症状とのオーバーラップが注目されている、Rome lllで定義される上腹部痛上腹部膨満感に胸やけなどの逆流感や下腹部症状である下痢・便秘といった排便障害が重なるGERDの症状評価に有効なGSRSは逆流症状に加え腹痛消化不良症状下痢便秘といった症状も同時に調査しうる.これら食道・下部消化管症状の有無別FD患者で上腹部の痛み・不快感に差が生じるか摂食異常に関連する完全主義気質が関与するか検討した.【方法】対象はRome H基準を満たしたFD患者168名(平均年齢:44.6男=女=59:109)健常者50名(平均年齢=37.6男1女=25:25).使用したアンケートはGSRSおよびmultidimensional perfectionism scaie(MPS)である.MPS下位尺度は1.ミスへの過度のとらわれ(CO)1[.自身の高目標(PS)皿.親からの期待(PE)IV.親からの批判(PC)V.自身行動への疑い(DA)VI.整理整頓好き(OR)である.【成績】1.健常者のGSRS平均値は逆流:0、67下痢:1」9便秘:1.29であり逆流:1以上下痢便秘:2以上を症状ありのカットオフとし一別した.逆流症状・下部消化管症状ともに有さない:A群逆流症状なく下部消化管症状を有する:B群逆流症状を有し下部消化管症状は有さない:C群両症状を有する:D群である.2.患者割合は各々22223490名であった.3.逆流症状を有するCD群においてAB群に比し腹痛消化不良症状が有意に高値を示した.完全主義気質の比較では2項目において差が認められた(CODA:p=0」020O.041).4腹痛との相関性が認められたのはCOPSDA(p=O.0030.0450.034)であり消化不良ではCODA(p = O.0370.e49)であった5. CODAについては逆流との相関性も認められた(p=0.0060021).【結論】逆流症状を有するFD患者では上腹部症状も強く出現し両症状出現の背景に完全主義気質が関与する可能性が示唆された. |
索引用語 |
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