セッション情報 |
シンポジウム7.
大腸腺腫の治療ガイドラインを目指して
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タイトル |
S7-03 当院における大腸腺腫の取り扱いについての検討
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演者 |
細谷寿久(昭和大学横浜市北部病院消化器センター) |
共同演者 |
池原伸直(昭和大学横浜市北部病院消化器センター), 工藤進英(昭和大学横浜市北部病院消化器センター) |
抄録 |
【目的】大腸腺腫はadenoma-carcinoma sequenceの観点から大腸癌の前癌病変として治療すべきだがそのすべてを適切に治療するには困難を伴うことがある.【方法12001年4月から2007年7月までに当センターにて内視鏡及び外科的手術で切除した腫瘍性病変の8588病変について腫瘍径肉眼形態pit patternによる大腸腺腫の評価と治療方法について検討した.【成績】5mm以下の腫瘍性病変の92.7%(3495/3772)が低異型度腺腫であった.担癌率は2.3%(85/3772)で2例を除いてm癌であったのに対し腫瘍径6-10mmでの蛭類率は15.2%(383/2514)であった.拡大観察によるpit pattern分類での担癌率はそれぞれHIL 6.5%(322/4940)IV 25.8%(343/1327)Hls18.4%(7/38)VI 82.8%(331/400)VN 95.8%(321/335)であった.形態別では5mm以下の腫瘍性病変でも陥凹型病変は担富田37.0%(10/27)と高かった.LSTの亜分類において一関率は結節混在型65.4%(34/52)と偽陥凹型7Ll%(32/45)が高率であった.腫瘍径が大きくなるほど一括切除率は低くなり遺残再発は高率であった.径20mm以上で内視鏡的に切除した症例では半年後の検査で遺残再発を8.8%(43/488)に認めたが99.2%(484/488)が内視鏡的な追加治療で治癒が得られた.【結論】5mm以下の腫瘍性病変は担癌率が低いことから6mm以上の浩蕩性病変がない状態をsemi-clean colonと考える.病変の大きさ形態とpit patternを中心に詳細に観察することで内視鏡的切除及び外科的切除から適切な治療方針を決定することができると考える.大腸内視鏡検査の間隔はclean cdon及びsemi-clean colonの症例では約2年としているが大きな腫瘍の切除後などのリスクがある症例では半年以内に経過観察することを基本としている. |
索引用語 |
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