セッション情報 |
シンポジウム10.
胆膵画像診断の進歩
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タイトル |
S10-02追加 肝門部胆管癌に対する「胆管分離限界点」を意職した3D-integrated CTと3次元肝画像解析ソフトによる精緻な術前診断
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演者 |
佐々木亮孝(筑波大学消化器外科学) |
共同演者 |
若林剛(岩手医科大学外科学), 大河内信弘(筑波大学消化器外科学) |
抄録 |
肝門部胆管癌(HC)における切除の可否を正確に診断するためには「胆管分離限界点」における患者個々の胆管と門脈との位置関係についての情報が不可欠である.我々は胆管直接造影下3D-integrated CTと3次元肝画像解析ソフトによるsimulation surgeryを行っておりその有用性を報告する.【方法】HC切除19症例に対し胆管直接造影下CT angiographyをに行い胆管門脈肝動脈を重ね合わせ(integrated CT)それらの分岐形態と相互関係を3次元的に描出した.さらに画像解析ソフト(AZE社町virtual place advance)を用いて温存する胆管支配領域を計測しvirtual hepatectomyを施行した.また直接胆管造影も参考にしながら腫瘍と胆管分離限界点までの距離を三次元的に計測した.【結果】1.本法では任意方向から胆管を観察でき正確な肝内胆管の分岐形態と癌浸潤のある肝内胆管枝を把握できた2.術前に予測した胆管の本数と実際の手術における胆管数とを術式別に比較すると群肝切除7例では術前2本が6例1本が1例平均1.88本で手術でも全く同じであった.野物切除9例では術前は全例2本手術では2本6例3本2例4本1例平均2.44本であり術前に予定した切離予定線をほぼ確保することができた.3.術前に3D画像で胆管切離線と腫瘍との距離を計測できた8例について術後のductal margin statusをみると断端陽性は2例胆管数3本で陽性例の距離は各々6.7mm9.7mm6.5mmであった.術前に10mm以上と同等した症例はすべて断端陰性であった.【まとめ】本法は患者個々の外科解剖と「胆管分離限界点」を意識した切離線の設定ができHCの治療戦略を決定する上で非常に有用なmodalityである. |
索引用語 |
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