セッション情報 シンポジウム10.

胆膵画像診断の進歩

タイトル

S10-03追加 C-arm CTを用いた胆管癌症例における3D胆道造影の臨床応用

演者 七島篤志(長崎大学腫瘍外科学)
共同演者 角田順久(長崎大学腫瘍外科学), 永安武(長崎大学腫瘍外科学)
抄録 【目的】胆道癌において治療前画像診断による腫瘍の局在進展範囲他の脈管走行との位置関係の把握が重要な情報となる.MD-CTなど最新の画像診断の進歩により詳細な胆道所見を把握することが可能となった.今回我々はC-arm CTを用いて得られた胆道のCT様3D画像について症例を検討した.【方法】C-armCTはAXIOM ARTISFIat-detectorシステム上でCアームによる回転3D撮影を行なうことで短時間(8秒)の1回のスキャンで胆管全体の3D画像表示(VR・MIP画像)が可能である.さらに3D画像で確認しながらIVR処置を行うことができる利点がある.PTBDやENBDが留置された胆道癌症例において本システムを用いて直接胆道造影を行いながら3D画像を撮影した.【結果] 2006年11月より2007年8月までに7例の胆道癌症例にC-armCTを施行した.肝門部胆管癌2例肝内胆管癌4例胆嚢癌1例.そのうち2例で手術を5例でステント留置術を施行した.いずれの症例も明瞭な3D画像が得られ任意の方向から正確な胆管の分枝走行を評価できた.術前撮影の際の造影剤の注入量をコントロールする工夫で腫瘍により狭窄していた単独で分岐するB7の描出が把握できた.非切除症例では狭窄のある二次分枝胆管を正確に診断し正確なステント留置が可能であった【結論】C-armCTはIVR操作と同時に短時間で簡便かつ詳細な3D胆管像を得ることができる点で通常の直接造影やMRCPなどに比べ優れており胆道系腫瘍における診断法として有用な診断オプションであると思われる.
索引用語