セッション情報 |
シンポジウム10.
胆膵画像診断の進歩
|
タイトル |
S10-07追加 胆道の知覚に関する脳機能局在の解明-機能性胆道疾患に対する新たなアプローチ-
|
演者 |
崔仁煥(順天堂大学消化器内科) |
共同演者 |
須山正文(順天堂大学消化器内科), 渡辺純夫(順天堂大学消化器内科) |
抄録 |
目的:胆道ジスキネジアや乳頭括約筋機能不全など胆道の機能的な症状を自覚する患者は多い.しかし従来の研究では胆道の病理学的検:討や内圧測定のみに終始しBrain Gut Axisの観点からアプローチした報告はない.今回脳機能画像法であるfunctional MRI(以下fMRI)を用いて胆道の知覚に関する脳機能局在について検:毒した.対象および方法:インフォームドコンセントが得られたPTCD挿入中の患者12例を対象にPTCDチューブに付属したバルーンを拡張させ患者が圧を自覚(知覚)する時点でfMRIを撮像することにより胆道の知覚を認識する脳機能の局在を同定する.MRIは1.5Tシステムを使用しfunctiona1画像はT2*強調のEPIを用い軸位断スライスで撮像する.Off-lineデータ処理はMEDex上にてSPM99 packageを用いて行う.BOLD(blood oxygenation level dependent)信号変化のvoxel単位の統計学的評価はSPMO5のgeneral linear modelとrandom effectanalysisを用いて行う.fMRI撮像プロトコールにはブロックデザインを用いる.すなわち1分間の無刺激(ベースラインブロック)のあと1分間の胆道内圧刺激(負荷ブロック)を繰り返し3回連続して行う.各セッションにおいてSPMO5のbox-carデザインの皿atrixを用い負荷ブロックとベースラインブロックとの間のBOLD信号値を比較する.活性化の指標としてvoxe里毎にBOLD信号値のtime courseとSPM99の標準とするHRF(hemo・dynamic response function)との相関を用いる.結果:fMRIにて検出された主な賦活領域はamygladaanterior cingylate cortexhippocampusinsulaperiaqueductal grayprefrontal cortexであった.結語:本研究は胆道の知覚に関する脳機能局在を同定するはじめての試みであり今後胆道の機能性疾患を解明しその結果を診断・治療に応用する上で有意義と考える. |
索引用語 |
|