セッション情報 シンポジウム10.

胆膵画像診断の進歩

タイトル

S10-10追加 膵癌におけるReal-time Virtual Sonography(RVS)の有用性について

演者 和唐正樹(香川県立中央病院消化器内科)
共同演者 高口浩一(香川県立中央病院消化器内科), 河合公三(香川県立中央病院消化器内科)
抄録 【背景】膵癌診療ガイドライン(2006)の診断アルゴリズムにおいてCT又はMRIにて確定診断つかない場合EUS又はERCPPETにて診断行うとなっているがEUSには高い技術が必要でありPETは高価な機器が必要と検査可能な施設を選ぶ検査である.一方RVSはCT画像と同期し超音波画面上に超音波断面と同じ断面のCT画像を並列して表示することが可能な技術である.CT画像と同期しながらUSを行うため病変の描出も的確かつ容易であり自在な多方向よりの描出によりより正確な診断を得られると考えCT検査を補助できるものと考える.【目的】RVSの膵癌診断への有用性を検討すること.【対象・方法】2005年7月から2007年9月の間当院にてHITACHIEUB-8500を使用しRVSを施行した膵癌症例20例男性11例女性9例.平均年齢は65.6±13.1歳.内訳は膵癌取り扱い規約にて進行度StageII 2例StagelII3例StagelVa 8例StageIVb 7例.部位別にRVSとUSやCTMRCPERCPの病変の描出率を検:討した.【成績】占拠部位及び腫瘍径はPh9例(TS1/TS2/TS3/TS4:0/7/2/0)Pb5例(2/3/0/0)Pt6例(0/2/2/2).各検査の描出率はCT(Ph:Pb:Pt=9/9:5/5:6/6)RVS(9/9:5/5:6/6)US(7/9:5/5:6/6)MRCP(6/7:5/5:6/6)rERCP(7/8:3/4:6/6)であった.他検査においては部位より描出不能例を認めたがRVSにてはCT同様全例で描出可能であった.CT画像と同期しながら超音波検:査を行うことでCT及び超音波検査の長所及び短所を補えCT単独もより深く読影可能であり有用であると考える.【結論】膵癌診断においてRVSは有用であると考える.
索引用語