セッション情報 |
シンポジウム10.
胆膵画像診断の進歩
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タイトル |
S10-13追加 Sonazoid(R)を用いた膵疾患に対する造影EUSの試み
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演者 |
高木忠之(愛知県がんセンター中央病院消化器内科) |
共同演者 |
水野伸匡(愛知県がんセンター中央病院消化器内科), 山雄健次(愛知県がんセンター中央病院消化器内科) |
抄録 |
[背景]2007年1月に認可された次世代造影剤(Sonazoid⑪)はリン脂質のshenの内部にペルフルブタンの気泡を内包したものである.Levovist⑪に比較し低音圧でreal-timeに血流イメージを得ることができ造影効果の持続性があることが特徴である.既に肝疾患領域では有用性が報告され腹部超音波(US)で用いられている胆膵領域ではUSより空間分解能の高い超音波内視鏡(EUS)の方が有用であり今回Sonazoid⑪を用いた造影EUS(プロトタイプScope)を使用しt膵疾患に対する造影効果を検討する機会を得たので報告する.〔対象]2007年6割引ら9月まで当院にて造影EUSを施行された104例中EUS-FNAまたは手術にて組織学的検討も行えた膵腫瘤性病変42例(膵管癌28慢性膵炎7膵内分泌腫瘍4自己免疫性膵炎3)とIPMN18例.[方法]音圧はMI値O.3で設定しfocus pointは腫瘤下縁とした.Sonazoid⑪はO.015ml/kgを静注投与した.投与後60秒までの腫瘤の造影状態を周囲膵組織と比較し高度同等低度の3群に分類した.造影10分以降にKupper-im-ageで肝転移も検索した.[結果](1)膵管癌28例では低度群27同等群1であり造影効果が乏しいものが多く穿刺対象が特定し易くなった(2)慢性膵炎による腫瘤7例は同等群5低度群2であった低度群2症例はFNAにて軽度異型を指摘され厳重に経過観察している.(3)膵内分泌腫瘍4例は全例高度群であったs(4)自己免疫性膵炎3例は同等群であるが膵全体が造影効果に乏しかった(5)IPMN18例では隔壁結節と思われる部位が造影された.この内3例(IPMC2例有症状のIPMAl例)は手術が行われIPMA症例は通常EUSで結節様に観察された部位が造影EUSでは造影されず粘液と術前に診断し手術標本でも結節を認めなかった(6)膵管癌症例ではCTで指摘されていない微小肝転移を指摘できた[結語]Sonazoid⑭を用いた造影EUSはある程度の膵疾患特異性を持ち診断の助けになる可能性が示唆された.IPMNにおいては粘液と結節の鑑別に有用であると思われた. |
索引用語 |
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